日産は2020年9月26日、中国北京で開幕した北京モーターショー2020で、グローバルモデルの電気自動車「アリア」を初公開し、中国での商品戦略を発表しました。
新戦略元年
新型アリアは、中国では2021年に発売予定で、中国政府主導の電動化を推進している中国市場の最重要モデルと位置付けられています。また販売台数を考えても日本市場よりはるかに多くの販売台数が見込まれています。
またアリア以外にe-POWERを搭載した他のモデルも導入予定で、日産の中国市場における電動化攻勢が始まります。
内田誠CEOは、「中国市場は日産にとってコアマーケットであり、とても重要な市場です。そして中国のお客さまは先進技術に対して高い関心と受容性を持っており、日々お客さまのニーズが急速に進化しています。そのニーズに応えるべく、日産はより革新的でワクワクする商品ラインアップを中国のお客さまにお届けします」と語りました。
現在、経営危機に直面する日産にとって、アメリカ、ヨーロッパでは苦戦が当分続く状況で、ビジネスの最大の拠り所となっている中国市場では、絶対に失敗できないところまで追い詰められています。
モデルラインナップを一新
日産は2022年までに7車種の新たなモデルを中国市場に投入する計画としています。中国ではより便利で、より生活を豊かにするために、商品や技術に対して新たな価値を求めています。
日産はより魅力的な商品を投入し、モデルラインアップを一新することで、中国の顧客の期待に応えるることを目指しています。
EVとe-POWERの拡大
中国のNEV政策に合わせ、2025年までに中国市場で電気自動車、e-POWERで駆動する電動パワートレーン搭載車を9モデル投入する計画としています。
その先駆けとなるニューモデルが2021年中国で発売する「アリア」で、多くの最新技術を搭載するとともに、十分な航続距離を備え、日産の電動化戦略をアピールする役割を持っています。
プロパイロット
2022年までに中国市場で販売する5車種のモデルに、先進運転支援技術「プロパイロット」を搭載する計画です。これにより、中国で販売するモデルの70%がプロパイロットを装備することになります。
さらに最新の先進運転支援技術「プロパイロット2.0」を今後、中国市場に投入できるよう開発を進めています。こうした先進運転支援技術は、中国は日本や諸外国以上に関心が深いため、プロパイロットによって商品力を高めることを目指しています。
日産コネクト
日産は2024年までに中国市場で販売する9モデルに、日産コネクトを搭載する計画としています。これにより、中国市場で販売するモデルの90%がコネクテッドサービスを受けることができるようになります。
もともと中国はコネクティビティの最先端の国であり、最新のコネクト機能を搭載したモデルラインアップを通じて、より社会とシームレスに接続することが可能になります。