日産自動車2017年5月11日、2016年度通期の決算を発表した。それによると米国、中国、西欧での好調な販売が、為替の逆風や低成長が続く新興国市場での販売を一部補い、2016年度通期の連結営業利益は7,422億円、売上高は11兆7,200億円となっている。
グローバル販売状況
2016年度通期のグローバル販売台数は563万台。米国における日産の販売台数は前年比4.2%増の158万台となり、市場占有率は9.0%に達している。また会計年度が暦年ベースの中国での日産の販売台数は、前年比8.4%増の135万台となり、市場占有率は5.0%となった。ロシアを除く欧州では、前年比7.2%増の68万3,000台を販売し、市場占有率は3.8%となっている。SUVの「キャシュカイ」とピックアップの「ナバラ」がその販売数をけん引している。
これらのおもな市場における販売増が、年度前半に軽自動車の燃費不正問題により苦戦を余儀なくされた国内市場を補っている。2016年度通期の国内販売は55万7000台で、市場占有率は11.0%。アジア、オセアニア、中南米、中東、およびアフリカを含むその他市場における日産の販売台数は、前年比3.3%減の80万8000台に留まっている。
2017年度通期の見通し
2017年度通期のグローバル販売台数は583万台を日産では見込んでいる。最近発売した「マイクラ」、「アルマーダ」、「キックス」、及び日本の「ノートe-POWER」や「セレナ」を含む新型車が、その台数増に寄与する見込みとのことだ。この台数予測に基づき、2017年度の通期予想を東京証券取引所に届け出ている。中国合弁会社に持分法を適用した2017年度通期予想は次の通り。