日産自動車は2025年5月21日、ヨーロッパ市場向けモデルの6代目となる新型「マイクラ」を、2025年後半に発売すると発表した。
新型マイクラはBセグメントのコンパクトEVで、ルノー5 E-TechのOEMモデルだ。
日産の専用デザインを採用し、大胆な個性とゼロエミッションを組み合わせており、40年以上にわたり、日産を代表するコンパクトカーとして支持されてきたモデルだ。スタイリッシュで気取らない車というコンセプトを踏襲している。
新型「マイクラ」は5ドアモデルで、全長4メートル未満、幅1.8メートル未満でありながら、そのサイズをはるかに上回る存在感を持ち、狭い道路や渋滞などの都市部の道路環境にフィットできる。ホイールベースは2.54メートルで、ホイールを車両の四隅に配置することで、室内空間の確保とダイナミックなスタンス、そして機敏性と安定性のバランスの最適化を実現。また、トランクスペースが小さくなりがちなコンパクトカーにおいて、新型「マイクラ」は他車よりも広い326L（VDA）の荷室容量を確保している。
なおプラットフォームは、ルノーのアンペア（AmpR）スモールEVプラットフォームを採用している。搭載するバッテリー容量は40kWh、52kWhの2種類で、ヨーロッパWLTPモードで一充電航続距離はそれぞれが300km、400kmとなっている。
ロンドンにある日産デザインヨーロッパ（NDE）でデザインされた新型「マイクラ」は、プレミアムな仕上げとSUVのようなデザイン、そしてシンプルで洗練された仕上げで、ベースのルノー5とは異なった印象を与える。
新型「マイクラ」は全グレードに18インチホイールを装備し、「アクティブ」はホイールカバー、「アイコニック」、「スポーツ」はアルミホイールという、3種類のデザインを用意している。
この大径ホイールとダークなホイールトリムの組み合わせにより、新型「マイクラ」の力強くソリッドなスタンスが実現している。
アイコニックなヘッドランプは、ナンバープレートからボンネットに向かって傾斜するクリーンなサーフェスからわずかに突き出ている。ドアロック解除時には、ヘッドランプが左右に脈動する「ウェルカムウィンク」を行なう。この演出はドアロック時にも行なわれ、「フェアウェル」ライトとしても機能する。またLEDのテールランプは、シンプルながらも華やかな円形状のデザインとしている。
新型「マイクラ」は14種類のボディカラーをラインアップし、ツートンカラーはボディカラーと黒またはグレーのルーフカラーを組み合わせるている。
日産デザインヨーロッパの責任者であるジオバーニ・アローバは、「第6世代のマイクラのデザインは、これまで多くのお客さまに愛されてきた歴史とその意味を尊重しながらも、EVとしてマイクラの新たな章を開きました。エクステリアは大胆で遊び心のある第一印象を与え、街中では確かな存在感を示します。また、お客様に愛されるようなワクワクするデザインの仕掛けを細部に施しました。このマイクラをEV時代に導入できたことを誇りに思います」と語っている。
インテリアは、歴代モデルの共通テーマである、シンプルで控えめでありながらも優雅さを感じるデザインを踏襲。また、前席の収納スペースに富士山のモチーフを採用するなど、さりげなく日本らしさを表現している。
ステアリングの奥にある10.1インチのディスプレイは運転に必要な情報をドライバーに提供し、インストルメントパネル中央に位置する同じサイズのタッチスクリーンディスプレイは、ナビゲーションやオーディオ、電話操作のためのスクリーンだ。シートの仕様はグレードに応じて異なり、“モダン”、“アウダシアス”、“チル”の3つのグレードに応じた仕様になっている。
