日産など5社が「移動会議室」の実証実験 第2弾 有償ハイヤーサービスの検証を開始

日産、大日本印刷、ゼンリン、ソフトバンク、クワハラの5社は2022年2月17日、クルマでの移動中に快適な環境でWEB会議ができる「移動会議室」の実証実験第2弾として、有償ハイヤーサービスの検証を開始すると発表した。

今回の実証実験では、事業化に向けたハイヤーサービスの新しいビジネスモデルの確立と、そのために必要な車内空間の仕様や車載品の進化、高度化を目指している。

第1弾の実証実験は、2021年6月28日から9月24日までの約3ヶ月間で100人を超える人が参加し、うち約6割が会社役員と管理職であった。

忙しいビジネスパーソンの「移動時間を有意義に活かす」をコンセプトとして設計した車内空間と、提供機能に対する満足度などを尋ねるアンケートを行った結果、「大画面モニター&上質な車内空間」、「プライベート空間」、「快適な通信環境」、「ドライバーとの円滑なコミュニケーション」の項目について、約9割の利用者から満足したという回答を得ている。

さらに、半数以上の利用者に、ハイヤーの利用料金に加えて「移動会議室」の利用料についても支払いをしてもよいという意向があることが確認できたという。

今回の第2弾の実証実験は、前回のアンケート結果に従い、多くの人が「移動会議室」を有償サービスとして利用する意向があることが確認できたため、利用件数や料金水準の面からニーズを確認し、有償ハイヤーサービスとしての事業化に向けた検証を行なうことになったのだ。

さらに、ビジネス利用の少ない土日の稼働率を上げるため、不動産会社やハウスメーカーなどにおける候補物件の視察同行や、婚礼時における新郎新婦の移動での利用など、ビジネス会議での利用とは別のサービスの広がりや収益最大化についても検証する。

なおこの実証実験における参加企業の担当は以下の通り。
・大日本印刷:車内空間デザインやICT領域を軸とするサービス品質の向上
・日産自動車:会議室として最適な車両と車内空間の開発
・ゼンリン:地図関連技術を活用した利用体験の向上
・ソフトバンク:通信環境の向上と通信技術を活かしたWEB会議体験の向上
・クワハラ:収益拡大を目的とした会議空間利用の潜在顧客の掘り起こし

実証実験第2弾の概要

・期間:2022年2月17日〜9月30日
営業時間:24時間(期間中無休)毎週日曜日22:00〜翌朝6:00を除く
・実施内容:「エルグランド」を利用したハイヤーサービス(移動中の車内設備の提供を含む)[例]ビジネス会議を伴う移動、婚礼など特別な日の移動、不動産物件紹介を伴う移動など
・参加対象:誰でも申し込み可能(1回の乗車で最大2名まで)
・営業区域:出発地と到着地が東京都23区域内および神奈川県の横浜市内、川崎市内、横須賀市内
・料金:2万円〜/回(税込)乗車時間2時間または移動距離30kmを超えた場合は追加料金が発生 車載しているモニターやオーディオ装置への接続用PCは利用者側で持ち込みが必要
・予約方法:電話、メール、またはWEBから予約が可能
株式会社クワハラ 配車予約センター TEL:045-352-5633
e-mail:info@taxi-jun.com
WWB予約サイトURL:https://www.taxi-jun.com/idou-kaigi/
(予約受付時間は9:00〜18:00)
・車両:日産「エルグランド」(VIP 2列シート)
・車内空間仕様/車載品:32インチの液晶モニター 前席と後席間の隔壁(遮音機能あり) 会議専用のカメラ/スピーカー/マイク WEB会議用の通信ネットワーク(5G、4G対応) 運転手との車内連絡および現在位置表示用のコミュニケーションツール 膝上テーブル/各種アダプターなど

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