日産は2022年1月25日、FIAフォーミュラE世界選手権(シーズン8)の開幕(1月28日~29日)に向け、今シーズンも日産e.damsチームにより参戦することを発表した。開幕戦はシーズン7と同様、サウジアラビアのディルイーヤのネスコ世界遺産内にあるサーキットで、ナイトレースのダブルヘッダーで開催される。
BEVのフォーミュラカーによるフォーミュラEは、各自動車メーカーやメガサプラヤーが電気駆動技術を競うレースとして、これまで日産、ジャガー、ルノー、DSオートモビル、アウディ、ポルシェ、メルセデス・ベンツ、BMW、NIO、サプライヤーではZFなどが参戦していたが、2021年を持ってアウディ、BMW、メルセデス・ベンツがそろって撤退する事態となった。
そのアウディ、BMW、メルセデス・ベンツは、世界耐久選手権(WEC)や、ダカールラリーなど他のカテゴリーでの電気駆動モータースポーツへ転進していくことになる。そうした意味では日産の去就も注目を集めたが、日産は従来通りの体制で参戦を継続することになった。
日産e.damsのドライバーは、2021年9月にチームに加入したマクシミリアン・ギュンター選手と日産のドライバーとして4年目のシーズンを迎えるセバスチャン・ブエミ選手だ。今回が日産e.damsチームから参戦する初めてのレースとなるギュンターは、これまでにフォーミュラEで3回の優勝を果たした実績があり、ブエミは日産がフォーミュラEに初参戦した2018年からチームのドライバーを務めている。
シーズン8は、現行のレギュレーションが適用される最後の年となる。Gen2マシンはレースモードでは220kW、アタックモードでは250kWの出力で競っている。また、予選のフォーマットが変更となり、フリー走行が短縮されるなど、ドライバーやチームにとってはより厳しく、ファンにとっては予想できないレース展開となると見られている。
シーズン7に続き、ブエミがドライブする23号車は「日産アリア」、ギュンターの22号車は「日産リーフ」と名付けられ、フォーミュラE選手権を通じて日産の市販電気自動車(EV)を訴求していくことにになる。
また、新たにデザインされた両マシンは、着物をモチーフとしたカラーリングが特徴的で、鮮やかな赤色カラーとなっている。