日産は2018年7月9日、完成検査時の燃費・排出ガスの測定に関して、日産自動車九州以外の国内全車両製造工場において製造された車両について、一部の排出ガス・燃費測定試験において不適切な行為があったことを発表した。
これは2017年9月に発覚した完成検査に係る不適切取扱いに関する一連の問題以降、3月26日の大臣名の業務改善指示を踏まえて、事業のあらゆる面において行われた自主点検において把握されたもので、以下の不適切な行為があったとしている。
(1)試験環境を逸脱した排出ガス・燃費測定試験を行っていた
(2)測定値を書き換えて、検査報告書を作成していた
対象工場は、栃木工場・追浜工場・日産車体湘南工場・日産車体九州・オートワークス京都の5工場、試験環境逸脱と測定値書換の重複を除くトータル台数は1171台にのぼる。
【対象工場、対象車種および対象期間】
日産自動車はこれらの事実を国土交通省に報告するとともに、現在、その原因や行為に至った背景を含め、徹底した調査を進めている。
なお上記の不正に関して、信頼性の認められるログデータを再検証した結果、GT-Rを除き、その他すべての車種において、保安基準の適合性に加え、型式としての排出ガスの平均値が諸元値を担保できていることを確認。また、燃費についても同様に再検証し、すべての抜取検査対象車種が、燃費の諸元値を担保できていることを確認し、カタログ等で公表している燃費の数値に誤りはない、としている。
【全体台数表】
※参考記事:日産 在庫車の登録を一時停止