2014年9月19日、日産は佐川急便と100%電気トラック「e-NT400テストトラック」の実証運行を、今夏2ヶ月間にわたり実施したと発表した。
佐川急便はこれまでも、天然ガストラックをはじめ、低公害車を積極的に導入してきたが、今回の実証運行は、日産が佐川急便に貸与した「e-NT400テストトラック」のモニター車を活用し、その実用性を検証した。実証運行中に実際に使用したドライバーからは、ゼロエミッション車の強みである、騒音や振動による負担が少ない点や加速性能がよい点などが評価されたという。日産は、今回の実験で得られたデータをもとに、走行性能や充電の運用などに関する検証を進め今後の開発に生かすという。
「e-NT400テストトラック」は、小型トラック「アトラス」をベースに、「リーフ」のコンポーネント(モーター、バッテリー)を最大限活用したEVシステムを搭載し、ゼロエミッションの小型トラックとして将来の量産化を目指している。排気ガスを出さないことから、都市部のエンジン車乗り入れ制限のあるエリアでも走行でき、低騒音であることから、深夜の時間帯でも運行し易い車両だ。また、こうした集配トラックは走行距離も一定であるため、EVシステムにふさわしい。
80kWの電動モーターと高出力・大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載。今回のモニター車は、JC08モードでの航続可能距離が約62km。さらに30分間で容量の80%まで充電可能な急速充電機能を内蔵している。