日産自動車は2013年1月17日、電気自動車「リーフ」の価格を4月から約28万円値下げすると発表した。リーフは2012年11月のマイナーチェンジでも廉価版グレードを追加するなど、最大約40万円の値下げを行っており、より一層の低価格化により販売促進と生き残りを図る。なお今回は車両の仕様は一切変更なし。また2012年11月以降、この3月までに購入したユーザーには値下げ相当分をクーポンなどで還元する措置を取る。
記者発表会に登壇した日産自動車の片桐隆夫副社長(国内販売担当)によると、4月からの値下げを予め発表したのは、補助金制度が年度によって切り替わるタイミングを考慮し、混乱を避けるためだとのこと。仮に新年度も同様の補助金制度となった場合、新規購入ユーザーの実質負担は最上級のGグレードが約299.7万円、続いてXグレードが約262.1万円、廉価版のSグレードが約221.3万円となる。
なお、すでに2012年11月以降のマイナーチェンジ後のリーフを購入したユーザーに対しては、日産系列のディーラーなどで整備代金や部品購入に使える値下げ額相当分のクーポンで還元を行うほか、これから3月末までに購入する場合には「下取り車の査定額アップもあり得る」と、片桐副社長はコメントした。
リーフは専用設計の電気自動車として、2010年12月に発売を開始。2012年12月末までの世界累計販売は約5万台で、そのうちの国内販売は約2万1000台となっている。片桐副社長は「2012年のマイナーチェンジで国内販売は回復傾向にあるが、さらなる普及のためには、さらなるお求めやすさが必要と考えた。政府の充電インフラ促進策に応える意味でも、ぎりぎりの線で検討して打ち出した価格です」と述べた。