日産は、2012年4月23日に開幕した北京モーターショーで新型グローバルセダンを発表した。北京でのデビューのため、中国における「シルフィ(中国名:軒逸)」の次期型モデルとされているが、グローバル市場に向けて開発された戦略モデルと位置付けられる。新型シルフィは東風日産乗用車公司の花都工場で生産が開始され、2012年半ばに中国で発売。その後は約120カ国で順次発売していく予定とされている。
新型シルフィは、エレガントでモダンなエクステリア、快適でラグジュアリーさを追求したインテリア、優れた燃費性能を実現したグローバルセダンであり、ひとクラス上の車格感を備えている。高剛性ボディと高性能サスペンションを備え、静かで滑らかな走りを実現しているという。装備はデュアルエアコン、インテリジェントキー、プッシュエンジンスターターなど、快適性と利便性を高めた上質な装備を採用している。またトランクスペースはクラス最大の容量を備えているという。
エンジンは新型1.8Lで副変速機付エクストロニックCVTと組み合わせ、優れた燃費性能を実現。この新型1.8Lエンジンは、ロングストロークで、ツインCVTC(吸排気可変バルブタイミングコントロール機構)を装備する。またバルブリフター上面に水素フリーDLCコーティングを施し、軽量なビーハイブ・バルブスプリング(スプリング上部の直径を絞った形状で、リテーナーの小型軽量化ができる)を採用することで、摩擦抵抗と慣性力を低減させている。また、副変速機付エクストロニックCVTは、伝達効率の向上と変速比幅を拡大することで、燃費を高める手段となっている。
日産ブースでは、シルフィの他に、ゼロエミッションをアピールするEVが3台出展されている。近未来の都会派スマートEV「PIVO 3」、FR駆動のピュアEVスポーツコンセプト「エスフロー」、多目的小型商用EVバン「e-NV200」で、これらはいずれもこれまでのモーターショーに出展されたコンセプトカーである。
↑ PIVO 3(左)、エスフロー(中央)、e-NV200(右)