2011年2月15日、日産の新型モコが発表・発売された。モコはスズキMRワゴンのOEMで、MRワゴンのモデルチェンジに合わせ、3代目の新型モコとして登場したのだ。
モコは、日産の軽自動車シリーズ5車種の中では2002年登場と一番歴史が長く、販売台数も2世代合計で48万台に達している量販車だ。
大都市圏外の地域で女性ユーザーに根強く支持されており、販売店を訪れた20〜30代の女性の3割がモコなど軽自動車を選ぶといわれ、日産車のエントリーカーとしての役割を担っている。また最近はユーザーのダウンサイズ指向の影響で新車買い替えユーザーの約2割が軽自動車を選択するなど、日産の軽自動車、特にそのトップブランドのモコの役割はきわめて重要なのだ。
日産は2013年までにシェア15%(現在は約13%)を目指すとしているが、その2%の伸びの半分は軽自動車が担うと見ている。なお2010年の軽自動車市場のシェアはダイハツ(約35%)、スズキ(約32%)、日産(9.9%)、ホンダ(9.0%)で、日産の販売は第3位にまで伸びており、軽自動車販売が成功していることを物語る。
このような背景があり、新型モコの月間目標販売台数は4000台で、本家のスズキMRワゴン3000台を上まわっているのだ。
モコのラインアップは、若い女性ユーザーをメインターゲットに絞り、デザイン、プロモーションもそうしたテイストを重視しているがグレード設定はMRワゴンと同じだ。新型は従来型に対して、室内の広さ、視界のよさ、燃費の向上、加速のよさを進化改良したとしている。装備、諸元はMRワゴンに準じ、車体色はも同じ6色となっている。
エクステリアではボンネット、ヘッドライト、フロントグリル、フロントバンパーがモコ専用デザインで、シックかつ親しみやすさを訴求している。そのため、エクステリアがファニーフェイスのMRワゴンと、フレンドリーな表情を持つモコは異なったクルマに見えるようになっている。
文:編集部 松本晴比古