三菱自動車が技術支援する「チーム三菱ラリーアート」は、2023年6月30日、8月に開催予定のアジアクロスカントリーラリー(AXCR)の参戦体制を発表した。
三菱自動車の増岡浩が前年同様総監督を務め、ドライバーは2022年AXCR覇者であるチャヤポン・ヨーター(タイ)、リファット・サンガー(インドネシア)を引き続き起用。そして日本人ドライバーの田口勝彦を新たに起用する。参戦する車両は発表されたばかりの新型トライトンだ。
前年のAXCR2022で初出場初優勝を果たした「チーム三菱ラリーアート」は、2023年をドライバー/コ・ドライバーにチャヤポン・ヨーター(タイ)/ピーラポン・ソムバットウォン(タイ)、前年5位のリファット・サンガー(インドネシア)/シューポン・シャイワン(タイ)、そして田口勝彦/保井隆宏の日本人コンビが加わり、合計3台の新型「トライトン」T1仕様(改造クロスカントリー車両)で連覇に挑む。
チームを運営するタントスポーツ(タイ)には、三菱からダカールラリー2連覇の経験をもつ増岡浩が総監督として指揮を執るほか、開発部門のエンジニアがチームに帯同し、テクニカルサポートを行なう体制を構築している。
チームは6月19日〜23日にタイの中央、カオヤイ国立公園周辺のオフロードコースで本番を想定した高負荷の耐久テストを実施。
ボディ、フレーム、シャシー、エンジンなど全てが刷新された新型「トライトン」をベースにラリー用の改造を加え、競争力を大幅に向上させている。今回のラリーカー耐久テストでは、5日間で約800kmの走り込みにより、主に車体とエンジンの信頼性・耐久性を確認しながら、本番に向けた調整を行なった。
チーム三菱ラリーアート総監督 増岡浩
「すべてが生まれ変わった新型トライトンは、ベース車の良さを活かしてさらにハンドリング性能、悪路での走行安定性、乗り心地を向上させました。また、ターボチャージャーの改良により低回転から高回転域まで全域でのエンジンレスポンスを向上させ、力強い走りを実現。どのような路面状況にも対応できる素晴らしいラリーカーに仕上がりました。今回の現地耐久テストでは大きなトラブルもなく、本番よりもハードなコース設定でしたが、テストカーはそれぞれ約800kmを走破し、期待以上のパフォーマンスを確認することができ、2連覇に向けて大きな手応えを感じました」と語っている。