三菱は、2017年6月28日〜30日にポートメッセなごやで開催される「人とくるまのテクノロジー展2017名古屋」に出展し、三菱自動車の様々な技術を紹介する。
このイベントは、自動車業界の第一線で活躍する技術者・研究者のための自動車技術の専門展として1992年から公益社団法人自動車技術会の主催で始まったもの。今年は自動車技術会創立70周年の節目となっていることもあり、昨年を上回る規模と充実した内容で開催される。
三菱の出展の目玉となるのは、人工知能技術やコネクティッドカー技術を活用した新たなドライブ体験の提案だ。車載の「AIパーソナルアシスタント」が、乗員のことを深く理解し、乗員とともに成長することで、運転中の安心・安全のための適切な情報を提供したり、ドライバーと家庭の人々とのコミュニケーションをサポートするのを、実際の動作として見ることができる。
ちなみにAIパーソナルアシスタントが提供してくれる主な機能は以下のとおり。
(1)対話機能
最先端のAI技術(音声認識、自然言語処理等)により、走行騒音環境下においても乗員の発話を正しく理解し、自然な言葉で乗員と会話が可能。声紋認識やカメラを用いた人物認証機能により人物を認証したうえで、その人の会話や行動を学習し、好みやニーズに合わせたサービスを提供する。
またクラウド型音声認識(クラウドにあるAIを活用した音声認識システム)とローカル型音声認識(車の中にあるAIを活用した音声認識システム)を組み合わせたハイブリッド型システムであり、ネットワークが繋がらない環境においても、クラウド型音声認識と同レベルの精度、低レイテンシー(遅延時間)を実現する。
(2)コンテキスト認識機能
音声認識技術およびジェスチャー認識技術により、乗員の意図や状態(行動、感情、眠気、注意力、認知レベル等)を把握し、適切な情報を適切なタイミングで提供する。
(3)多種多様なデバイスやコンテンツとの連携
AIパーソナルアシスタントが様々なデバイスやコンテンツとの連携をサポート。
例えば、ソフトバンクロボティクス株式会社のパーソナルロボット「Pepper」を自動車と連携させることにより、リビングから「Pepper」を通じて自動車の空調を操作したり、ガソリン残量やキーロック等の車両状態を確認したりといった機能だけでなく、家庭にいる人々とのコミュニケーションのサポートなど、将来のロボット時代を見据えた体験の提供を実現する。
このような先端技術は、ニュースとして取り上げられることはあっても、目の当たりにできる機会は少ないのが現実だ。自動車の未来に興味がある人は、是非足を運んで貴重な体験をしてみるといいだろう。
三菱ブースでは他にも、スマートフォン連携ディスプレイオーディオで利用可能な三菱自動車純正アプリケーション「電動車両サポート」のデモンストレーションも行なわれる。これは自動車メーカーとして初めてAndroid Autoに対応し、車載ディスプレイから充電スポットの検索を可能にした三菱自動車純正アプリケーション。
またインターネットに接続された家のドアベルを経由して、運転中であっても来訪者の確認と対応を可能とする「Smart Door Bell (beta)」や、小型カメラで撮影した映像にハンドル角や車速等の車両情報を組み合わせ、新しいドライブの楽しみ方を提案する「Driving Data Recorder (beta)」も参考出展される。
実車としては、2月に一部改良したプラグインハイブリッドEV『アウトランダーPHEV』を展示。性能・機能の向上や充実させた装備が紹介される。主催者企画である最新技術搭載車の試乗体験コーナーにも車両が用意されるので、電動車ならではの「滑らかで力強く静かな走り」を体感してみるのもいいだろう。
なお、この件に関する問い合わせは、三菱自動車お客様相談センター(0120-324-860)まで。
また人とくるまのテクノロジー展2017名古屋の詳細については、公益社団法人自動車技術会ホームページからアクセスできる。