三菱自動車は2022年1月31日、2021年度第3四半期(2021年4月1日〜12月31日)の決算を発表した。販売台数は68万7000台、売上高1兆4161億円、営業利益559億円(営業利益率3.9%)となり、前期の赤字から一転して収益を確保している。
コロナ禍、半導体不足という制約はあったものの、為替の円安、インドネシア市場、アメリカ市場の販売増加、オーストラリア、ニュージーランド市場が堅調であったことと、構造改革の効果も加わっての黒字転換である。
販売面では、今後は継続して販売の質的な向上と新規投入モデルの販売拡大を推進することになるが、特に電動車のラインアップ拡大、販売台数の拡大が重点課題としてあげられている。
三菱にとって2022年のハイライトは、秋に発売予定の新型軽自動車EVと、2021年3月で生産、販売を終了したBEVの軽商用バン「ミニキャブ-MiEV」を秋に復活させることが決定したのだ。
「ミニキャブ-MiEV」は、これまでに日本郵政、東京電力などを始め、多くの法人向けに販売された実績があるが、現在の各企業のカーボンニュートラルに対する取り組みにより、この1年でこのEVバンに対する評価が急激に高まってきたという背景がある。
各企業からの問い合わせも殺到しており、今後も各企業の脱炭素化に向けて重要な役割を果たすと再評価し、品質をより高め、価格も改定するなどして、企業、一般向けに生産、販売を再開することが決定された。