2014年6月2日、三菱自動車は、2014年6月23日～29日アメリカ・コロラド州で開催される「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」に、電気自動車MiEV Evolution IIIを2台エントリーすると発表した。出場するクラスはこれまで通り電気自動車改造クラスとなる。
チーム体制は、ドライバーに2013年同様、ダカールラリーで日本人初の2年連続総合優勝を果たし、パイクスピークでは電気自動車クラスで2年連続2位に入賞した増岡浩を監督兼務で起用。チームメイトはパイクスピーク2輪車クラスで過去6度の優勝経験を持つ、グレッグ・トレーシー。トレーシーは2013年、4輪初挑戦ながら電気自動車クラスで3位に入賞している。
MiEV Evolution IIIは、2013年のMiEV Evolution IIを改良した進化型。大容量バッテリー、高出力モーター、前後4基のモーターから構成される電動4WDなどの主要コンポーネントを踏襲し、動力性能と旋回性能の向上を図っている。
軽量化されたボディと、高出力化（4基合計400kW→450kW）したモーター、そしてこのパワーを確実に路面に伝えるためタイヤは大径化（260/650-18から330/680-18へ）されている。またカーボン製カウルも新デザインとなり、ダウンフォースを増大させている。
車両運動統合制御システム「S-AWC（Super All Wheel Control）」の制御も進化しており、トラクションコントロール性能の向上、限界付近での車両挙動を緻密に制御してスピンを抑制。ドライバーにとって安心感のある卓越したハンドリング性能を実現している。なおパイクスピーク参戦で収集したデータやノウハウは、三菱自動車の今後の電動車両技術、車両運動統合制御システムS-AWCなどの先行開発に活かされる。
■三菱MiEV Evolution III諸元
