2012年9月5日、三菱は9月27日から開催されるパリモーターショーに、新たに開発した電気自動車(EV)派生の「プラグインハイブリッドEVシステム」を搭載した新型「アウトランダーPHEV」を公開すると発表した。
新登場するアウトランダーPHEVは、2011年12月の東京モーターショーでSUVコンセプトカーとして出展された「PX-MiEVII」の市販版である。なおガソリンとディーゼルエンジンを搭載した新型アウトランダーは、ロシアではすでに7月から発売されており、ヨーロッパでも9月から発売を開始する。日本では10月頃に発売を開始するが、「アウトランダーPHEV」は2013年初頭に日本から発売が開始されるという。
アウトランダーPHEVは「EVの環境性能」、「エンジン車の航続距離」、「SUVの走行性能」を兼ね備えた世界初の4WDシステムのSUVプラグインハイブリッドEVとなる。三菱が独自に開発したEV派生型のプラグインハイブリッドEVシステムを搭載しているのがユニークで、EVの特徴である環境性能・静粛性・高い動力性能と、SUVとしてのユーティリティや4WD による走行性能を高次元で両立し、エンジン車と同等の航続距離を持つSUVだ。
このシステムは長距離移動の必要性が高い、中型乗用車クラス以上のカテゴリー向けに開発され、2009年には世界に先駆けて市販されたi-MiEVのEV技術と、これまでに培ってきたエンジン技術を融合している。外部からの充電による電力や、減速時のエネルギー回収によってガソリンを節約した走行ができる。従来のエンジン車を大きく凌駕する複合燃費61km/L以上(JC08モード)と、エンジン車と同等の880km以上という航続可能距離を目標としている。
なお、三菱はパリモーターショーで、アウトランダーPHEV以外に、2013年2月からヨーロッパで発売を開始するグローバル・コンパクトカー(日本名:ミラージュ、ヨーロッパ名:未定)、マイナーチェンジされた「ASX(日本名:RVR)」、パイクスピーク・ヒルクライムに出場した「i-MiEV Evolution」と「i-MiEV」、家庭の電力を総合マネージメントする「MiEVハウス」、パジェロ、L200(日本名はトライトン)を出展する。