三菱自動車は2012年6月22日、コンパクトミニバンの「デリカD:2」及び5ナンバーミニバンの「デリカD:3」、さらに小型商用車の「デリカバン」を一部改良して、同日より発売を開始した。デリカD:2はスズキから(ベース車はソリオで6月18日に改良済み)、またデリカD:3とデリカバンは日産自動車からのOEM供給車(同じくNV200バネットで6月8日に改良済み)で、今回はベース車の一部改良に伴う変更が主なものとなっている。デリカD:2については今回、可変間欠ワイパー及び防眩ルームミラーを新たに採用し、リヤ乗降用グリップの追加やタイヤ及びアルミホイールを14インチから15インチへサイズ変更を実施。さらにヘッドレストの大型化やスライドドア補強など、安全に関する法規制強化にも対応させている。ただし価格については、据え置きとしている。
またデリカD:2に従来から設定されていた、特別仕様車の「S AS&G White Limited」2WD車に、今回の改良で低粘度のCVTオイルを採用。CVT内のフリクション(摩擦抵抗)を低減することで燃料消費効率を改善し、JC08モード燃費を21.2km/Lから21.8km/Lに向上させている。なおデリカD:2の2WD車は従来よりエコカー減税の対象車となっており、自動車取得税と重量税が50%軽減される。
次にデリカD:3とデリカバンは今回、安全に関する法規制強化に対応するためのスライドドア補強を全車で実施した。さらに2列目シート中央にも3点式シートベルトを新採用している。またデリカバンは、利便性向上のためにテールゲート内側にハンドルを追加している。デリカバンのDXグレードはエコカー減税の対象車となっていて、自動車取得税と重量税が、4速AT車は免税となり、5速MT車は75%軽減される。
なお、2012年6月から2013年3月にかけての販売目標台数は、デリカD:2が1万1400台、デリカD:3とデリカバンの合計で900台となっている。消費税を含む価格については以下を参照のこと。