2012年3月9日、三菱自動車は電気自動車のi-MiEV、ミニキャブ-MiEV用のディーラーオプションとして、家庭用に大電力の出力ができる「MiEV power BOX(ミーブ・パワーボックス)」を設定し、4月27日から発売すると発表した。
MiEV power BOXは、i-MiEVやMINICAB-MiEVの急速充電コネクターに接続して、大容量の駆動用バッテリーに蓄えられている電力の一部を、交流100Vで最大1500Wまで取り出すことができる。用途としてはアウトドアでの電気機器の使用や非常時で停電した場合の各種家電製品への電力供給を想定したものだ。
満充電状態の駆動用バッテリー16.0kWh 仕様車に、このMiEV power BOXを接続して家電製品を1500Wで連続使用した場合、約5〜6 時間使用することが可能。これは一般家庭の約1日分の電力消費量に相当する。
EVに搭載された大容量電池には、家庭に設置された太陽光パネルでの発電や小規模な風力発電などで発電された電力を蓄電でき、電力会社の電力網と結ぶことで、効率的に電気エネルギーをコントロールする「スマートグリッド」構想に加わる能力を持っている。さらにEVの大容量電池は、大規模災害などで停電した時の家庭への電源供給能力が高いことも改めて注目されている。
今回発売されるMiEV power BOXはその役割を受け持っているのだ。ただ、現時点での用途は、アウトドアでの大容量家電製品を使用する場面で活躍することになりそうだ。
メーカー希望小売価格は14万9800円(消費税込み)