2018年1月16日、ボルグワーナーは、世界初となる三菱ふそうの量産電気小型トラック「eキャンター」向けに、電気モーター「HVH250」と高効率トランスミッション「eGearDrive(eギヤドライブ)」を供給すると発表した。
ボルグワーナーの拡張性の高い電気モーター「HVH250」は、業界トップのトルクと出力密度を実現している。また、ボルグワーナーの高効率トランスミッション「eGearDrive」は、軽量コンパクトな設計と高効率なギヤトレーンにより、バッテリーエネルギーの消費を抑え、バッテリー駆動の走行距離を向上させることができる。
電気モーターの「HVH250」は、従来の巻丸線に代わり、精密に形成された平角線と複数の層から成るインターロック型「ヘアピン」を使用している。この特許取得済みの高電圧ヘアピン(HVH)技術により、HVH250モーターは700ボルトで最大425Nmのトルクと300kWの出力を生み出すことができる。
車両に容易に組み込めるコンパクトな設計が特長のHVH250モーターは、95%を超えるクラス最高効率を発揮し、競合モデルよりも優れた連続出力を実現。またHVH電気モーターシリーズは柔軟性を考慮して設計されており、低負荷から高負荷まで幅広い用途向けにスケーラブルなトルクと出力を提供することができる。
「eGearDrive」トランスミッションは軽量、コンパクトな設計と高効率なギヤトレーンを一体化し、高トルク容量を実現する一方で、バッテリーエネルギーの消費を抑制。このトランスミッションは、最大1万4000rpmの高速度に対応でき、さまざまなモーターサイズ向けの最適な加速のために幅広いギヤ減速比をラインアップする。
このトランスミッションにはオプションで電動パーキングブレーキシステムも採用できる。また、eGearDriveトランスミッションに使用されている材料の約99%が再生利用可能となっているのも特長だ。