レクサスは2020年10月22日、レクサスとして初の電気自動車「UX300e」の2020年度分限定販売135台の受付(抽選)を開始したと発表しました。レクサス公式WEBサイト上で、10月22日13:30~11月4日23:59までの期間で申込みを受け付けます。
レクサスも2025年には全車種に電動車を設定し、電動車の販売比率がガソリンエンジン車の比率を上回ることを目標としており、今後展開するレクサスの電動化戦略の第1弾が、今回の「UX300e」です。
「UX300e」は2019年11月に開催された中国の広州モーターショーでワールドプレミアが行なわれています。
「UX300e」の最重要市場は中国とヨーロッパで、2020年内に発売し、日本市場には2021年前半をめどに市場導入する予定となっていました。が、日本への導入タイミングを前倒ししたことになります。
「UX300e」は、コンパクトクロスオーバーUXが持ち味とする個性的なデザインや利便性、取り回しやすさを維持しながら、EVならではの上質な走りと優れた静粛性を追求。ドライバーの運転感覚に寄り添った自然な加減速フィールと、高出力モーターによる優れた加速性能を両立しており、大容量バッテリーの床下配置により、低重心化とWLTCモード航続距離367kmを実現。さらに最新のコネクティッド技術を採用するなど、EVとしての価値を最大化させています。
具体的には、TNGA-Cプラットフォームを前提に、電気自動車ならではの特性として、前後の重量配分や慣性モーメントの最適化をするために、重量物を車両中心に配置。またバッテリーパックの床下配置による低重心化で車両重心位置がドライバーのヒップポイントに近づくことで優れた回頭性を実現しています。
バッテリーパックを井桁形状の鋼鉄製アンダーフレーム上に搭載することで、路面からの衝撃を軽減するほか、フロアと面で固定することでキャビン全体の剛性が向上。また、フロントはサイドメンバー間をクロスメンバーでつなぐとともに、ステアリングギヤボックスにブレースを追加することで締結点の剛性を向上させています。
さらにリヤエンドには大断面アルミ製バンパーレインフォースと専用チューニングのパフォーマンスダンパーを採用。車両全体でバランスのとれたボディ剛性によってリニアで上質な乗り心地を実現しています。
EVならではの優れた静粛性をより高めるために、床下バッテリーに遮音壁としての機能を持たせたほか、アコースティックガラスをフロントドアに採用するなど静粛性を追求。同時にアクティブサウンドコントロールを採用し、車両の走行状況を感じられる快適なドライビング環境としています。
またモーター駆動でありながら滑らかな加減速フィーリングを実現。加速時には過度な車両ピッチ挙動を抑制するアクセレレーションピッチコントロールを採用しています。減速は、モーター回生ブレーキと油圧ブレーキによる制動力を協調させ、過度な姿勢変化のない、安心感の高いブレーキフィーリングを指向。パドルシフトにより減速度を4段階から選択することで、ガソリン車のエンジンブレーキと同じように減速操作ができるなど、EVの特性を生かしています。
バッテリー容量は54.4kWhで、WLTCモードでの航続距離は367km。充電は急速充電では50kWのCHAdeMO規格に対応。普通充電は200V/3kWに対応しています。ボディ右側には普通充電ポートを、左側には急速充電ポートを設定しています。バッテリーパックはエアコンシステムと連携する冷却システムを採用しています。
エアコンは、高出力でコンパクトな電気式水加熱ヒーター、内外気2層制御を採用したEV専用エアコンシステムを採用。エアコンシステムとシートヒーターを協調制御することにより、速暖性に優れた快適な室内空間と低電費を実現しています。
インテリア装備では、最新のコネクティッド技術を採用。専用アプリによるスマートフォンとの連携で、バッテリー残量やエアコンON/OFF時のそれぞれの走行可能距離を表示し、充電の必要がある場合は告知することができます。
また、充電完了までの時間表示や、出発時刻に合わせて充電が完了するようタイマーを設定したり、自車位置周辺の充電ステーションの位置を表示し、営業時間や稼働状況などを確認することもできます。その他に、エアコンやデフロスターなどを車外から始動させることができるリモートエアコン機能も採用しています。