2015年10月28日、レクサスは11月8日まで開催中の「第44回東京モーターショー2015」のプレスデーで、将来のフラッグシップカーをイメージしたしたコンセプトカー「レクサスLF-FC」を世界初披露した。近未来における顧客の嗜好を想定したセダンベースのコンセプトカーで、来るべき水素社会を見据えてレクサスとしては初の燃料電池技術を採用。さらに前輪にインホイールモーターを配置している。
LF-FCのエクステリアは、将来のフラッグシップを示唆するスタディモデルとして、独自のフィロソフィである「L-finesse」に基づいたダイナミックかつ洗練された美を追求。より大胆に進化したスピンドルグリルから始まる骨太な骨格に前後のホイールアーチが融合する造形で、加飾やキャラクターラインに頼らない普遍的な美しさの表現に挑戦している。
一方インテリアは、先進的でありながら人を優しく包み込む豊かな空間を追求。ドライバーの着座姿勢に対して空間を上下二層に分け、上部は開放感をもたせるとともに運転に集中できる造形とし、下部は上質なピュアアニリン革を豊富に使用したシートや、匠の技による木目のステアリング、ドアオーナメントの縫製などで、次世代のラグジュアリーを演出している。
メカニズム的には高出力のFCスタックとパワーコントロールユニットをいわゆるエンジンルーム内に配置。水素タンクをT字型に配置し、最適な前後重量配分を実現することで、優れた操舵応答性を訴求。さらにメイン駆動を後輪とし、前輪には軽量かつ高出力のインホイールモーターを搭載することで4WD仕様を実現。きめ細かい駆動力制御で、安全かつ高次元な操縦安定性を目指している。
自動運転技術については、すべての人が安全でスムーズ、かつ自由に移動できることを追求。従来からのレクサスの統合安全コンセプトに基づいた安全技術に加えて、クルマが高度な認識・予測判断を行なう「運転知能」、車車間・路車間通信を活用した「つながる」、さらにドライバーの状態認識やドライバーとクルマが連携してチームメイトのように助け合う「人とクルマの協調」を含んだテクノロジーを搭載している。