日野自動車は大型観光バス「日野セレガ」を改良し、、商用車としては世界初となる「ドライバー異常時対応システム(EDSS:Emergency Driving Stop System)」を標準装備して、2018年7月2日に発売する。
今回の改良は「ドライバー異常時対応システム」を標準装備し、安全性の向上を図ったもの。ドライバー異常時対応システム(EDSS)とは、急病等でドライバーが運転操作の継続が困難となった場合に、ドライバー自身や添乗員が運転席の非常ブレーキスイッチを押すか、もしくは乗客が客席上部に設置されたスイッチを押すことで制動を開始、徐々に速度を落とし停止させる機能(※1)。このとき、車内では非常ブザーが鳴るとともに赤色フラッシャーが点滅して、緊急停止することを乗客に伝達。また、周囲に対しては、ホーンを鳴らし、ストップランプとハザードランプを点滅させ異常を知らせる。
【主な改良点】
●ドライバー異常時対応システム(EDSS:Emergency Driving Stop System)を標準装備(※1)。
またシステム作動時には、ユーザー向けのICTサービス「HINO CONNECT」を通じて、ユーザーが設定した登録メールアドレスに対象車両・作動時刻・位置情報が通知される。
※1:国土交通省策定「ドライバー異常時対応システム」技術指針に準拠。
●可変式スピードリミッターを標準搭載
35〜110km/hの範囲で最高速度を設定することが可能で、エコで安全な運行をサポートする。
●全客席ELR(※2)付3点式シートベルトおよび客席シートベルト警告灯を新採用(オプション)
新たに全客席ELR付3点式シートベルトをオプション設定。また、客席シートベルト警告灯を前席のシートバックに設置。
メータークラスターに設けた運転席スイッチを押すと警告灯が起動し、シートベルト未着用の場合には、確実な着用を促す。
※2:Emergency Locking Retractor(緊急ロック式巻き取り装置)。
●ロングボデー車にAMT搭載車型を追加設定
ロングボデー車は、変速機にAMT(機械式自動変速機)「Pro Shift」(プロシフト)を追加しました。ダイヤル式シフトレバーをインパネに、変速モードの変更やマニュアルシフト操作ができるシーケンシャルレバーをステアリングコラムに設置して変速時の負担軽減を図っている。
「日野セレガ」は全車がASV減税の対象であり、ロングボデー車(12m)およびショートボデー車(9m)のGVW12トン以下の車型はエコカー減税対象(※3)。
※3:併用不可。税制優遇について、日野自動車ホームページを参照。