2014年9月24日、フォルクスワーゲングループ・ジャパンは、ゴルフGTI史上最強モデルとなる「ゴルフGTIパフォーマンス」を発表し、9月27日から受注を開始する。なお今回導入される「ゴルフGTIパフォーマンス」は500台の限定モデルで、このモデル専用のボディカラーのカーボンスチールグレーメタリック(300台)と、標準ゴルフGTIでも設定されているピュアホワイト(200台)の2色。デリバリーは11月頃の予定となっている。
今回、日本に導入する「ゴルフGTIパフォーマンス」には、従来のゴルフGTIモデルをベースに、さまざまな専用チューニングを採用し、究極のピュアスポーツモデルとなっている。
搭載されるエンジンは、現行のゴルフGTIに搭載されているターボチャージャー付きTSI エンジンに新開発のシリンダーヘッドを採用した専用バージョンだ。ターボチャージャーにつながる水冷式のEGRクーラーは、シリンダーヘッドと完全に一体化されている。この排気ガスの冷却方式により全負荷時における燃費の改善に大きな効果を発揮する。
さらに、吸排気カムシャフトに可変バルブタイミング機構を備え、排気側のバルブリフトは、ハイ・ロー2段切り替え式を採用。これらにより出力の向上、燃費の改善、低排出ガス化を実現している。「ゴルフGTI パフォーマンス」の最大トルク350Nm/1500-4600rpmはベースのGTIと同じだが、最高出力は10ps向上し、230ps/4700-6200rpm)となっている。動力性能は最高速度250km/h 、0-100km/h加速6.4秒。
駆動システムでは電子制御油圧式フロント・ディファレンシャルロックを標準装備している。コーナリングで内輪にかかるトラクションの抜けを防止し、コーナリング中に前輪の左右いずれかの空転を検知すると電動油圧ポンプで生成した油圧によってディファレンシャル内部のマルチプレートクラッチを作動させるシステムだ。ブレーキ・トルクベクタリング機能に加え、ホイールの回転数や車速などの状況に応じて、トラクションの低いホイールから高いホイールに駆動トルクを0~100%の間で再配分できる駆動トルクベクタリングにより、FFモデルの最高峰にふさわしいハンドリングと駆動性能を実現している。
動力性能とハンドリング性能の向上にともない、「ゴルフGTI パフォーマンス」は、ブレーキ性能も強化されている。ベースのゴルフGTIのディスクブレーキローターのサイズはフロントが312mm×25mm 、リヤが300mm×12mm(ソリッド)だが、「ゴルフGTI パフォーマンス」は、フロントが340mm×30mm、リヤ310mm×22mm(ベンチレーテッド)とひと回り大きなサイズとなっている。また、赤い耐熱塗料でペイントされた「ゴルフGTI パフォーマンス」のフロントキャリパーは「GTI」のロゴがハウジングに刻まれている。
「ゴルフGTI パフォーマンス」は電子制御式サスペンションシステム「アダプティブシャシーコントロール(DCC)」を標準装備し、ダンパーの減衰力や電動パワーステアリングの特性を瞬時にコントロールして、快適な乗り心地と操縦性を両立している。
ドライビングモードの選択は「ノーマル」、快適な乗り心地を維持する「コンフォート」、俊敏性を高める「スポーツ」の3つ。
この他に、「ゴルフGTI パフォーマンス」は最新式の純正インフォテイメントシステムDiscover Pro(ディスカバープロ)を標準装備する。このナビゲーションシステムは、ラジオやCDに加え、車両のあらゆる設定が画面上でできるドライビングプロファイル機能に加え、アダプティブシャシーコントロール(DCC)の操作なども一括して行なうことができる。また、ITSスポットに対応したDSRC車載機(ETC機能付き)や、iPod、iphoneに対応した接続装置(MEDIA-IN)も付属している。
■価格 435万円