【ジュネーブモーターショー2014・フォルクスワーゲン】新型ポロ、PHEVの「GTE」、「T-ROC」をワールドプレミア

Volkswagen Pressekonferenz am 04032014 Automobilsalon Genf
ゴルフ・シリーズで5番目のパワートレインを搭載した「GTE」を発表するマルチン・ヴインターコルン社長

2014年3月4日、フォルクスワーゲンはジュネーブショーで、新型「ポロ・シリーズ」のワールドプレミアを行ない、さらにEVでありながらGTIの運動性能を融合させた「ゴルフGTE」、新クロスオーバーSUVのコンセプトカー「T-ROC」も披露した。 2014ジュネーブショー

■新型ポロ
新型ポロは、1.0L・3気筒エンジン(60ps、75ps)、1.2L・4気筒TSIエンジン(90ps)、1.4L・4気筒TDI(75ps、90ps)を搭載したトレンドライン、コンフォートライン、ハイラインという基本装備グレードに加え、TSIブルーモーション、TDI ブルーモーション、ブルーGT、クロスポロの4機種がベールを脱いだ。

Die neuen Volkswagen Polo
新型ポロ・シリーズ

TSIブルーモーション、TDI ブルーモーションは、5人乗り乗用車として圧倒的に燃費に優れるモデルで、ポロTSIブルーモーションはTSIガソリンエンジン(95ps)が設定された。新たに開発された直噴ターボ付3気筒エンジンが初搭載され4.1L/100kmの燃費を達成し、このクラスのガソリンエンジン車として、新たなベンチマークとなる。一方、ポロTDIブルーモーションは、新開発の3 気筒直噴ターボディーゼル(75ps)を搭載し、燃料消費はわずか3.1L/100km と、新たな燃費記録を打ち立てている。5速MTとの組み合わせにより、満タンで1400km走行することができるという。

Der neue Volkswagen Polo TDI BlueMotionDer neue Volkswagen Polo BlueGT

ポロブルーGTは、気筒休止付きの1.4L・ TSIエンジンを搭載し、パワーは150psにアップされ、最大トルクは250Nm。6速MT、もしくはオプションの7速DSGを組み合わせる。MTではブルーGTの燃料消費は4.8L/100km(CO2排出量は110g/km)で、オプションの7速DSGを装着した場合は、さらに4.7L/100km (108g/km)となる。この燃費にも関わらず最高速は従来から10km/hアップの220km/hに達する。

Der neue Volkswagen CrossPolo
よりデザインが洗練された新型クロスポロ

クロスポロは、3機種のガソリンと3機種のディーゼルエンジンが設定され、さらに今秋にはTSIブルーモーションも追加されるという。またポロにはRライン・パッケージも設定され、よりダイナミックな装備を備えている。Rライン・パッケージは、コンフォートラインとハイラインの2グレードが設定される。

新型ポロ・シリーズにはドライバーアシスタンスシステムが設定され、全車標準装備された新世代のマルチコリジョンブレーキに加え、オプションのドライバー警告システム、シティエマージェンシーブレーキとアダプティブクルーズコントロール(ACC)を設定している。また、リヤアシスト(リヤビューカメラ)もオプション設定されている。

 

■ゴルフGTE(プラグインハイブリッド)
GTEのプラグインハイブリッド・システムは、ゴルフ・シリーズではガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、天然ガスエンジン、フル電動(EV)に続く5 番目のドライブシステムとなる。新型ゴルフGTE は、ハイブリッドカー用のNEDC(新欧州走行サイクル)複合モードで1.5L/100km(CO2排出量換算:35g/km)の燃費を実現し、電動モードでも50kmの航続が可能だ。さらにハイブリッドモードでは、204psの出力と939kmの航続性能を実現している。

Der neue Volkswagen Golf GTE
ゴルフシリーズに追加されたプラグインハイブリッドのGTE。GTIシリーズ系列に加えられたのが特徴

GTEは、150psの直噴ターボガソリンエンジン(1.4TSI)と75k(102ps)の電気モーターを搭載。システム最高出力は150kW/204ps、350Nmに達する。電気駆動のみの場合でもGTE は130km/hの最高速度で、エンジン、モーターがフル稼働すれば、0-100km/h加速は7.6秒。最高速は222km/hをマークし、GTEという車名にふさわしい動力性能を備えている。

なお水冷されるリチウムイオンバッテリーの容量は8.8kWh、重量は120kg(車重は1524kg)。トランスミッションは専用の3クラッチ付き6速DSGで、モーターもトランスミッション内に格納されている。

 

■T-ROC
クロスオーバーのコンセプトカー、T-ROCはフォルクスワーゲン・ブランドのコンパクトSUVへの新しいデザイン的なアプローチを示唆している。フォルクスワーゲンは今後新たなSUVセグメントへの進出を計画し、多くの車種を開発中だという。

Die neue Volkswagen SUV-Studie T-ROCDie neue Volkswagen SUV-Studie T-ROC

このコンセプトモデルは、ゴルフをベースにしながらティグアンよりひと回り小さく、街乗り用のクルマとしての資質を備えている。エクステリア、インテリアは新しいSUV用デザインを採用。4輪駆動を採用した本格派SUV の岩を乗り越えてのオフロード走行も可能な走破性能(ROCK)と、2ドア・コンバーチブルの明るく開放的な雰囲気を融合したクルマとなっている。2枚のプレートで構成されたルーフ中央部分が簡単に取り外せ、それを荷室に収納できるようになっている。なお「T」の頭文字はティグアン、トゥアレグといった、フォルクスワーゲンSUVとのつながりを示すという。

2.0L1・4気筒直噴ターボディーゼルエンジン(184ps)を搭載したT-ROCは、「ストリート」、「オフロード」、「スノー」の3つの走行モードを備えている。モードごとに4輪駆動システムの4MOTION、エンジン出力、7速DSG、ABS、ヒルスタート&ヒルデセントアシスタントシステムといったメカニズムの制御が変化する。

T-ROCのボディサイズは、全長4179mm、全幅1831mm、全高1501mm、ホイールベースは2595mm。MQBプラットフォームをベースに開発されており、車両重量はわずか1420kg。やや短いオーバーハング(フロント:811mm、リヤ:772mm)が精悍な印象を与えている。

VW公式サイト

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