フォルクスワーゲンは2017年3月9日より開催されるジュネーブモーターショーで、新型車「Arteon(アルテオン)」を世界初公開する。このアルテオンは5ドアファストバックのグランツーリズモとして開発されたモデル。フォルクスワーゲンのMQB(モジュラー・トランスバース・マトリックス)を基本に設計されていて、全長4862mmながら2841mmという長いホイールベースを確保している。ちなみには全幅1871mm、全高は1427mmという、ワイド&ローフォルムも特徴だ。
アルテオンはフォルクスワーゲンのモデルラインアップの中で、パサートの上位に位置づけられている。フォルクスワーゲンには中国専用車である「Phideon(フィデオン)]」というトップモデルがあるが、これはあくまで地域限定車のため、グローバルモデルとしてはこのアルテオンがトップモデルとなる。生産は積み出し港に近いドイツ・エムデン工場。6月にはドイツ市場で納車が始まり、欧州向けの予約注文はワールドプレミア直後から行なわれる予定となっている。
開発コンセプトはグランツーリズモを再解釈し、アバンギャルドなデザインと高いスポーツ性、卓越した柔軟性と広々とした空間の組み合わせ、というもの。搭載されるエンジンはすべて4気筒直噴ターボの6種類。ベース仕様のガソリンエンジンは新設計された1.5TSI EVOというもので、そのほかTSIやTDIが用意されている。駆動方式は前輪駆動のほか四輪駆動モデルもラインアップ。またアクティブインフォディスプレイやヘッドアップディスプレイ、ジェスチャーコントロール付きのディスカバープロ・インフォテインメントシステムも搭載されている。
安全面では最新世代のアダプティブクルーズコントロールやプレディクティブ(予測)ビーム付きダイナミックコーナリングライト、第2世代へと進化したエマージェンシーアシストシステムなどが搭載されている。
用意されるグレードはベース仕様のほか「Elegance(エレガンス)」と「R-Line(Rライン)」という3種類。エレガンスの基本構成はプレミアムクラスの装備とスタイルが特徴で、Rラインはスポーティさを前面に押し出したものとなっている。
これらのグレードにはオプション装備としてパノラマスライディングルーフや3ゾーンオートエアコン、マッサージ機能付きフロントシート、ヒーター付きステアリングホイール、ツートーンのナパレザーインテリアなどが設定されている。