フォルクスワーゲンは、フランクフルトモーターショー(IAA)前夜に恒例のグループ ナイトを開催し、その場で「I.D.CROZZ II 」を世界初公開する。
このコンセプトカーは、フォルクスワーゲンによる電気自動車攻勢の一環として発表されるモデル。フォルクスワーゲンは2020年より3車種のEVを発売する予定で、この「I.D. CROZZ II」は、SUV と4ドアクーペを融合したクロスオーバーモデル。インテリアは
“オープンスペース”と呼ばれる広々とした空間が特徴で、多様なシートアレンジも可能。Bピラーが存在しないため、大型のスイング/スライド ドアを開くと大きな開口部が
生まれ、クロスバイクも問題なく積載できる。
機能面では電動式4MOTIN(4輪駆動)システムがポイント。フロントアクスルおよびリヤアクスルには、それぞれ1個の電気モーターが搭載され、トルク配分は、“エレクトリック プロペラシャフト”によって制御される。出力は225kW(システムパワー)で、最高速度は180km/h、1 回の充電で最大500km(NEDC:新欧州ドライビングサイクル)の走行が可能となっている。急速充電システムを使用すると、バッテリーは30 分間で最大容量の80%
まで充電できるとのことだ。さらにバッテリーを車両中央部に、ふたつの駆動システムを前後に配置したことで、重量配分は理想的なものとなっている。サスペンション形式はフロントが新開発のマクファーソンストラット、リヤはマルチリンク式。そこに電子制御ダンパーが組み合わされている。
この「I.D.」ファミリーは、ゴルフと同じセグメントとなる4ドアの「I.D.」、この「I.D. CROZZ」、そして2022年には「Bulli(ブリー)」(マイクロバス)を現代的に解釈した
「I.D.BUZZ」が市販される予定。3台ともに共通プラットホーム「ニュー・オール・エレクトリック・アーキテクチャー」をベースに開発されていて、“vw.OS”オペレーティング システムが各モデルをサポートしている。このシステムは、スマートフォンをアップデートするかのように、簡単にソフトウェアを更新できる、とのことだ。