2017年3月6日、フォルクスワーゲングループはコンセプトカー「Sedric(Self-driving-car)」を発表した。このモデルは、個人的なニーズや願望を満たしつつ、ボタンひとつの操作で簡単、持続可能で、快適かつ安全に誰もが利用できるパーソナルモビリティの革新的な形を具体的に示すものとなっている。簡単にいうとこれは「レベル5の完全自動運転」を実現するために作られた初めてのクルマとなっている。別のいいかたをすると「ドライバー不要」で、だれもがボタンをタッチするだけでいつでも、どこからでも移動ができるということを実現しているのがこのSedricということとなる。


デザイン面での特徴は、左右に開くドアは大きな開口部を持っていて、快適かつ容易な乗降を可能としているが、これはフラットなバッテリーパックを前後アクスル間に配置し、コンパクトな電動モーターをホイールの高さに設置したことによって生まれた広い室内空間を活かすためのもの。エアコンや自動運転用電子知能などのシステムはオーバーハングに収められている。

またそのインテリアにはステアリングホイールやシート、コックピットなどはなく、自宅にいるようなくつろぎの空間が広がっている。2+2のシートデザインは快適なソファとしての機能も持っていて、リヤウインドウ前方に配置された竹炭を使用したフィルターを持つ空気清浄器が快適な環境を実現。ウインドウには高解像度で透明な大型OLEDスクリーンが装備されているので、車両前方を観るのと同時にさまざまな情報表示も可能となっている。

このSedric開発はVWグループが未来に向けて進める改革プログラム「Together – Strategy 2025」とともに始まったもの。今後サスティナブルモビリティの世界的なリーディングプロバイダーへと変貌を遂げるための道を切り拓き、さらなる成長の基盤を造るための第一歩となるものだ。
Sedricの詳細な情報はwww.discover-SEDRIC.comで公開されている。