地図情報テクノロジーの専門企業であるトムトムは2024年11月7日、トムトムとフォルクスワーゲン・グループの「CARIAD 」が共同開発した、次世代ナビゲーションソリューションを搭載したフォルクスワーゲン・グループブランド初のモデルが、新たに登場したことを発表している。
アウディのプレミアム電気自動車(EV)への搭載を皮切りに、この新しいナビゲーション・ソリューションは、車両の電子プラットフォームに統合されており、インフォテインメントと最先端の運転支援システ(ADAS)全体を通してシームレスな操作を実現している。
フォルクスワーゲン・グループのソフトウェア会社である「CARIAD」 は、ナビゲーションの 操作系システムと地図表示画面を開発し、フォルクスワーゲン・グループの顧客に革新的なシステムを提供する。
トムトムのクラウド・ベースのナビゲーション・ソフトウェアを活用することで、ドライバーは車線レベルの経路選択と車線ごとのリアルタイムの交通情報が利用でき、最適化された経路案内と正確な到着予定時刻の予測を実現している。データ通信接続が利用できない場合は、このソリューションは車載ソフトウェアに切り替わり、継続的に利用できるようになっている。
この新しい車両モデルは、EVの経路案内および航続距離サービスを搭載し、特に長距離走行時にドライバーにEVの後続距離延長や充電スポットを経由するルート案内するようにサポートする。
このナビゲーション・ソリューションは、交通状況、EV充電器のリアルタイムでの利用状況、さらにはドライバーの運転スタイルを考慮し、最適な充電スポットを特定して、移動時間に組み込みむことができるのだ。
またこのシステムは、車両の航続距離を常に監視し、必要に応じてルートを変更することで、快適なEVドライブを実現することができる。
CARIADのトーマス・ギュンター責任者
「CARIAD のソフトウェアと統合能力を、トムトムの位置情報技術に関する専門知識と組み合わせることで、フォルクスワーゲン・グループの車両に次世代のナビゲーションシステムを提供します。トムトムとCARIADは協力して、デジタルコックピットとシームレスに統合し、ドライバーに信頼性が高く、高速で直感的な車内体験を提供する革新的なソリューションを開発しました」と語っている。
トムトムの自動車部門のブノワ・ジョリー上級副社長
「世界屈指の自動車メーカーであるフォルクスワーゲン・グループと、また新たなマイルストーンを迎えることができ、誇りに思います。現在、フォルクスワーゲン・グループの数100万台の車両にトムトムの技術がすでに搭載されていますが、今後もドライバー体験の向上を目指し、ともに革新を続けていくことを楽しみにしています」とコメントしている。