2013年3月25日、VWグループジャパンは、VWの最新のアイコンとも言える「ザ・ビートル」のオープンモデル、「ザ・ビートル・カブリオレ」を追加し、同日から販売を開始したと発表した。「ザ・ビートル・カブリオレ」は、1グレードのみの設定で、ボディ色はコミュニケーションカラーのトルネードレッドを含む全5色。本革シートは、ボディ色との組合わせでブラックまたはベージュの2色。希望小売価格は375万円。
「ザ・ビートル・カブリオレ」は、低燃費で高性能なパワートレイン(1.2 TSI+7DSG)を搭載し、オープンカーとして重要な各種安全装備、最新機能を備えている。エンジンは、最高出力105ps、最大トルク175Nmの1.2L・TSI(シングルターボ)で扱いやすさと低燃費を両立した。
このクルマの最大の特徴であるフルオート電動ソフトトップは50km/h以下であれば走行中でも、フロントウインドウフレームの内側中央部分にあるスイッチを操作するだけで簡単に開閉することができる。ソフトトップの開閉に要する時間も世の中に数多く存在するオープンカーの中でも、きわめて短時間(開:9.5秒、閉:11秒)で行うことができ、ベースモデルの「ザ・ビートル」とはまったく異なる「ザ・ビートル・カブリオレ」の世界を満喫できるモデルだ。
なおソフトトップは6層構造になっており、静粛性と耐候性を両立させた高品質な造りが特徴だ。
「ザ・ビートル・カブリオレ」は、「ビートル」のオープンモデルとしては、初代「ビートル(1949?1980)」、「ニュービートル(2003?2011)」に次ぐ3代目のモデルとなる。初代「ビートル カブリオレ」は日常からの解放と、個性的なライフスタイルが高い人気を集め、世界累計販売台数も約33万台に達した。そして、21世紀の幕開けとともに登場し、北米を中心に大ビートル旋風を巻き起こした「ニュービートル」ベースの「ニュービートル・カブリオレ」は3つのアーチをモチーフにした独特のスタイルと柔らかいパステルカラーなどが人気を博して、世界累計生産台数は約23万5000台となり、日本国内でも約5000台が販売された。
カブリオレの登場により「ザ・ビートル」シリーズは、従来のベースモデル(2グレード)にオープンモデルまで加えたバリエーション展開となった。今回導入する「ザ・ビートル・カブリオレ」は、インスツルメントパネルやステアリングホイールトリム、ドアトリムはボディ色とカラーコーディネートされている。また、レザーシートやVW純正ナビゲーションシステム「712SDCW」を標準装備するなど、充実した装備としている。
エクステリアではリヤには、現在日本で販売している「ザ・ビートル」では唯一となるリヤスポイラーを標準装備。10スポークの16インチアルミホイールが採用されスポーティかつエレガントに仕上げている。ヘッドライトは特徴的なLED付きのバイキセノンヘッドライトを標準装着している。
大人4人がゆったり座れるシートは、すべてレザーシートで、フロントシート(運転席/助手席)にはシートヒーターを装備。ラゲッジスペースは225Lで、分割可倒式のリヤシートを倒すと長尺物まで自由にアレンジして搭載することができる。またカブリオレならではの装備として、車体の傾斜角度が一定の範囲を超え、センサーが横転の危険を感知すると、リヤシートヘッドレストの背後に内蔵された2本のロールオーバーバー(ロールオーバープロテクションシステム)が瞬時に飛び出し、エアバッグの制御システムと連携して、車両転覆時における乗員の安全確保を行うようになっている。