フォルクスワーゲングループ・ジャパンは2012年11月20日、コンパクトSUVのティグアンに、前輪駆動仕様の「ティグアン TSI ブルーモーション テクノロジー」を新たに導入して発売した。このFFモデルには排気量1.4Lの TSI エンジンが搭載され、高出力と高い環境性能を両立してエコカー減税(75%減税)の対象モデルとなった。また消費税を含む希望小売価格(以下同)も、339.0万円からという戦略的価格設定をしている。
2008年9月から国内導入されたティグアンだが、従来は2.0LのTSIエンジンを搭載する 4WDモデルのみがラインアップされていた。今回はFF方式を採用した1.4Lの TSI エンジン(写真下)搭載車を新たにシリーズに追加。最高出力110kW(150ps)を発揮しながら、JC08モード燃費は14.6km/Lを達成。コンパクトSUVの世界でも高出力と高い環境性能を両立させた。
これには6速DSGトランスミッションに加えて、信号待ちなどでの停車時にアイドリングを停止するStart/Stopシステムや減速時に走行エネルギーを電力に変換するブレーキエネルギー回生システムを搭載した「ブルーモーション テクノロジー」が貢献。さらに2012年にパサート・シリーズから採用したコースティング走行モード(走行中にアクセルから足を離すとトランスミッションとエンジンを切り離して燃費を向上)も備えている。
なお今回追加されたFFモデルにはフォルクスワーゲンの純正ナビゲーションシステム「712SDCW」と、駐車時に活躍するリヤビューカメラの「Rear Assist」を標準装備。この最新式ナビによりITSスポット対応のDSRCや2年間無償の地図更新、オンライン交通情報探索など、最新の情報によるルート案内が利用可能となっている。さらにiPhoneとの連携でニュースや天気予報、SNSの情報が閲覧できるなど、先進エンターテイメント機能も備えている。
また専用のエクステリアパーツ(前後バンパー/リヤスポイラー/ホイールハウスエクステンション/同色サイドスカート)や大口径の18インチアルミホイール、スポーツサスペンションなどを組み込んだ「ティグアン TSI ブルーモーション テクノロジー R-Line パッケージ」もラインアップされている。インテリアも専用のシートやアルミ調ペダルクラスター、レザーのマルチファンクションステアリングホイールやドアシルプレートを備えているほか、バイキセノンヘッドライト(オートハイトコントロール機能付き)などの特別装備アイテムも魅力的だ。
前述したように「ティグアン TSI ブルーモーション テクノロジー」の価格は国産コンパクトSUVに対しても競争力を感じさせる339.0万円。また「同R-Line パッケージ」は379.0万円となっている。さらに従来からのティグアンR-Lineは「ティグアン 2.0 TSI R-Line 4MOTION」に車名を変更して継続販売され、価格は426.0万円に据え置きとされた。