2012年9月27日、VWグループ・ジャパン は、7人乗りフルサイズミニバン「シャラン」に、初の駐車支援システム「Park Assist(パークアシスト)」と、ドライバー疲労検知システム「Fatigue Detection System(ファティーグ・ディテクションシステム)」を全車に標準装備し、10月1日から発売すると発表した。
多くの7人乗りフルサイズ・ミニバンの排気量が2.4L以上という中で、シャランは同じ7人乗りフルサイズミニバンでありながら、排気量わずか1.4 Lで2.4L車並みの走りと、エコカー減税対象となる(100%減税)13.6km/L(JC08モード)という低燃費を両立させている。そして、9つのエアバッグ、高いボディ剛性による優れた安全性と高い走行安定性が人気を集め、2011年2月の販売開始以来、累計約5000台が販売されるインポートカーとしては異色の存在だ。
駐車支援システム「Park Assist」は、縦列駐車・車庫入れの際、バックして駐車する場合、駐車可能スペースの検出とステアリング操作を自動で行い、駐車をサポートするシステムだ。縦列駐車からの発進の際も、同様に車両がステアリング操作を自動で行い、スムーズな発進をサポートする。
ドライバーはガイドに従い、安全を確認しながら、アクセル、ブレーキ、シフト操作を行う。この駐車のしやすさを飛躍的に向上させる「Park Assist」を、価格を最小限に抑えつつ全車標準装備とすることで、フルサイズミニバンとしての使い勝手を大幅に向上させている。操作方法などの詳細は、ウエブサイトを見るとよくわかる。
なおこの「Park Assist」はドイツでは以前から数車種に設定されていたが、ドイツのシステムは日本の法規と合致しないために採用が見送られていた。今回から日本の法規に適合されているので、今後は他車種にも拡大されるはずだ。
「Park Assist」とともに新たに全車標準装備されたドライバー疲労検知システム「Fatigue Detection System」は、ドライバーの疲労を自動的に検知して休息を促す安全装備だ。走行開始から15分間、システムはドライバーの運転特性を学習し、継続してドライバーのハンドル操作を監視し続ける。
このシステムの警告は65km/h以上で作動し、特に高速域で効力を発揮する。規定値から外れたハンドル操作が検知されると、マルチファンクションインジケーター上に休息を取るよう警告を表示したり、警告音を発するなどしてドライバーに注意喚起する。このシステムは、2011年に導入した「パサート」シリーズから採用され、適用車種を拡大して行く予定だ。
なお価格は従来から3万円アップに抑え、「シャランTSIコンフォートライン」が382万円、「シャランTSIハイライン」が437万円。