フォルクスワーゲン グループ ジャパンはフォルクスワーゲンとして最もコンパクトなサイズの新型車「UP!」(アップ)を2012年9月18日発表した。
UP!は同社の小型車ポロよりも小さいサイズで全長3545mm×全幅1650mm×全高1495mm、ホイールベース2420mmのコンパクトカーで、10月1日から全国のフォルクスワーゲン正規ディーラーで販売される。
モデルラインアップは3種類。2ドアのMOVE UP!、4ドアのMOVE UP!とhigh UP!。いずれも1.0LのNAエンジンに5速シングルクラッチ・ツーペダルの組み合わせのFFになる。出力は75ps/6200rpm、95Nm/3000rpm?4000rpmで4名乗車仕様だ。JC08モード燃費は23.1km/L。
UP!が販売される背景には、環境意識の高まり、長引くデフレ、円高などの要素で生活環境が大きく変化している。省エネや節約志向も強まり、コンパクトカー市場は増大する傾向にある。そこへフォルクスワーゲンは、小さいクルマに求められる全てを持ちながら、従来の概念を覆す大きな特徴を持っているというUP!を投入してきたわけだ。
UP!の最大のセールスポイントはクラスの常識を超えた高い安全性能と、クラス初のシティエマージェンシーブレーキ(低速域追突回避・軽減ブレーキ)、車両安定装置のESP、運転席、助手席のエアバッグに前席左右の頭部保護機能付きエアバッグなどすべてが全車標準装備になっている。
そして、シンプルで品質感の高いデザイン、革新的なパッケージ、クラストップレベルの環境性能と動的性能を持ち、これまで、輸入車の購入を検討したこともないユーザーさえも取り込める魅力を満載しているというわけだ。
ターゲットユーザーは、クルマに対して、クルマは生活を彩るツールであり、積極的に購入したいという人たちで、そのためには多少の費用も払っても構わないという思考のユーザーである。
具体的には30代-40代のDINKS。ミニバンユーザーとは明らかに違う嗜好であり、ターゲットとしている。また、クルマを日常の足として使っている20代-30代の独身の男女、子育ても終わり大型のクルマは不要となった50代以上のシニア世代がターゲットになっている。
高級軽自動車なみの価格で、国産コンパクトカーであれば1.6Lクラスのユーザーまでも幅広くターゲットユーザーとして捉えることのできる新型車UP!、国内市場でも大きな反響となるのは間違いない。