2014年3月3日、ボルボ社とアップル社が業務提携すると発表された。この業務提携は、世界的に普及しているアップル社のiOSを車載システム用に特化した「Apple CarPlay」を用いて、ボルボ車のセンターコンソールにレイアウトされた大型タッチスクリーン・ディスプレイ上で、iPad、 iPhone、iPodの機能をそのまま使用することができるというシステムの実現を目指すもので、最初の搭載車は2014年後半にデビューする新型XC90となる。 2014年3月のニュース
ボルボは、ドライバーの発話操作、あるいはステアリングスイッチによる操作など専用開発したインターフェースを使用し、アップルが提供するサービス、新開発の機能を車内で安全に、容易に実現しようというのだ。
つまりアップルのiOSと、ボルボが開発したインターフェースや車載インフォテイメント用のソフトウエアが結合されることでこれまでにない、新たなインテリアが実現することを意味する。シンプルで機能的という両社の哲学の融合といえる。
「アップル社のクリーンで直感的なユーザーインターフェースは、ボルボが追求してきたスカンジナビアン・デザイン、機能性重視の思想と完璧に適合します」とボルボ社のヘイカン・サムエルソンCEOは語っている。
アップル CarPlayを搭載する最初のモデルは2014年後半に登場する新型SUV「XC90」となる。CarPlayが搭載されることで、iPhoneのソフトウエアや機能、つまり電話機能、メッセージ送受信機能、ナビゲーションなどをそのまま車内で使用することができ、もちろんその他サードパーティのオーディオソフトや音楽ストリーミングサービスも楽しむことができるようになる。
車載装備の大型タッチスクリーン・ディスプレイではボルボの車両情報システムとアップルのコンテンツが完全に共有され、また必要に応じてこのディスプレイとiPhoneのディスプレイを切り替えることができる。またCarPlayとボルボの車載ユーザーインターフェースはシームレスに統合され、視覚的にはすでになじみのあるアップルのアイコンとして表示される。
CarPlayは、iPhone5s, iPhone5cなど最新のiOSで動くiPhone5シリーズで使用することができ、クルマ側とは「Lightning cable」で接続される。また、このCarPlayは今後のボルボ車、最新のSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)プラットフォームを採用したニューモデル群に順次採用されることになっている。
なお、アップル社はジュネーブモーターショーでこのCarPlayを正式に発表する。