ボルボ V60 T6ツインエンジン(2.0L PHEV+AWD+8速AT)【試乗記】

グローバル市場でボルボの柱となっている60シリーズだが、特にステーションワゴンのV60はボルボを代表するモデルの1台だ。このV60には電動化を進めるボルボの最新PHEVモデルをラインアップし、2020年モデルではPHEV用のリチウムイオン・バッテリー容量が30Ahから34Ahに増大。その最新バージョンのPHEVに試乗してみた。

V60 T6ツインエンジン AWD インスクリプション
V60 T6ツインエンジン AWD インスクリプション

モーターを生かした爽快な走り

試乗したモデルは「T6ツインエンジン AWD」で、フル装備モデルのインスクリプションだった。走行モードがピュアモードでない限り、エンジンとリヤ・モーターで加速するが、発進直後はモーターのトルクが強力で、しかも滑らかだ。ツインエンジンとは2.0気筒のガソリンエンジンにターボとスーパーチャージャーを搭載したエンジンで、さらにモーターも搭載したパワーユニットのことだ。駆動はエンジンがフロントタイヤを駆動し、モーターはリヤタイヤを駆動する方式のPHEVモデルだ。

ボディサイズは全長4760mm、全幅1850mm、全高1435mm、ホイールベース2870mmとなっている。

ボルボ V60 T6ツインエンジン 試乗記

全開の加速では0-100km/hは5.4秒というから、相当に速い。また、このクルマのアクティブ・ノイズコントロールは、走行中の騒音を打ち消す働きもあるが、パワーモードや強い加速時にはエンジン音をドライバーに聞かせるような演出も盛り込まれており、心地よいエンジン・サウンドも提供するなど憎い技も入っている。

ボルボ V60 T6ツインエンジン 試乗記

もちろん標準走行モードとなるハイブリッド・モードは燃費を追求するため、高速道路の巡航、下り坂、減速時などにはすかさずエンジンが停止してモーター走行をしたり、減速回生が行なわれる。このあたりの動作はメーターパネルで表示されるが、なんの違和感もなく走り続けることができる。また下り坂や、ワインディング路を気持ちよく走りたいときは、セレクターを「D」から「B」にシフトする。

ボルボ V60 T6ツインエンジン 試乗記

このBポジションでは回生ブレーキ力が強まり、同時にセレクターを手前に引くことでATのギヤもダウンシフトする。このシフトダウンを繰り返すことで任意のギヤ段=エンジンブレーキ力を選択できる。

ボルボ V60 T6ツインエンジン 試乗記

ただし、このギヤ段はあくまで回生ブレーキとエンジンブレーキを合成したバーチャルのギヤ位置で、実際のATギヤの位置を示すわけではない。このBモード+シフトダウンで、ドライバーの好み通りのエンジンブレーキ・フィールが得られるのだ。長い下り坂や山道を気持ちよく走るにはうってつけの仕組みだ。

ページのトップに戻る