ボルボ 新型XC60発表。日本導入が待ち遠しい

スウェーデンのボルボ・カーズは、先ごろ開催されたジュネーブモーターショーで、2代目となる新型「XC60」を発表した。2008年にデビューした初代XC60は発売から9年連続でボルボ・ラインアップのベストセラーモデルとなり、累計で約100万台を販売。ボルボの世界販売台数の約30%を占める主要モデルで、日本でも人気を集めたモデルだけに、注目度は高い。

The new Volvo XC60
The new Volvo XC60

新型XC60の注目ポイントはボルボらしく安全性能で、3つの新技術が投入された。そのすべてが、ステアリング操作をサポートする機能で、これはボルボが早くから取り組んできた自動運転技術の実験・開発の成果がフィードバックされたものだ。また、今回の新機能の追加は、より精度の高い自動運転の実現にひと役買うことになるだろう。

追加される新技術のひとつめは「ステアリング・アシスト機能」。これはオートブレーキ・システムの「シティ・セーフティ」に追加される機能で、オートブレーキだけでは衝突を回避できない場合に、ステアリングの操作をアシストして前方の障害物を避けるサポートを受ける。作動速度域は50から100km/hと幅広く、車両だけでなく歩行者やサイクリスト、大型動物も認識できるシティ・セーフティと合わせて、衝突回避・軽減性能が大幅に上がると期待される。

2つめが「オンカミング・レーン・ミティゲーション(正面衝突回避支援機能)」。この新しいセーフティ・システムは、車両が走行車線から対向車線への意図しないはみ出しを検知すると、ドライバーに警告するとともに、ステアリングの自動アシストによって車両を元の車線に戻す機能だ。60から140km/の速度域でシステムが作動する。

3つめもステアリング・アシスト機能で、「BLIS(ブラインド・スポット・インフォメーション・システム)」にその機能を追加した。ボルボのBLISも進化し、ステアリング・アシストの機能を利用して車線変更時における衝突のリスクを減らす。ドライバーの死角に他車が存在することを警告するBLISだが、死角に他車が入っている状況で車線変更などをする場合、ステアリングの自動操作によって自車を元の車線に戻して衝突を回避する。

また、この新型XC60では、先進的運転支援機能「パイロットアシスト(車線維持支援機能)」を装備することも可能。このシステムは、車線を認識し、130km/hキロまでの速度域でステアリング操作、加減速をサポートする機能だ。

エクステリアデザインは、先ごろ日本でも発表された最新モデルかつフラッグシップの新型S90/V90や、XC90に通じるもので、T字型のLEDヘッドライトをはじめとした最新のボルボデザインが取り入れられている。

搭載するパワーユニットは、ディーゼルエンジンのD4、D5、ガソリンエンジンのT5、T6、T8ツインエンジン・プラグインハイブリッドの計5種類だ。

新型XC60は、スウェーデンのトースランダ工場で2017年4月中旬から生産に入る予定だ。日本導入時期は現時点では未定となっている。

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