スウェーデンのボルボ・カーズは、「S60」と「V60」のハイパフォーマンスモデル「ポールスター」を新たに発表した。
この新型S60およびV60ポールスターは、新世代Drive-Eパワートレーンの直列4気筒エンジンを大幅に強化。ベースとなるのはT6エンジンと呼ばれる2.0L直列4気筒ターボ+スーパーチャージャーで、ターボの大型化やスーパーチャージャーの強化をはじめ、コンロッドとカムシャフトの変更、エアインテークの大型化、燃料ポンプの大容量化といった変更が加えられている。
さらに、ボルグワーナー社の4WDシステムと、ポールスター用に最適化されたギヤトロニック付きのアイシンAW製新型8速ATを組み合わせている。これらの変更により、S60およびV60ポールスターのエンジンは、これまでで最強となる最高出力367ps、最大トルク470Nmを発揮。そのパフォーマンスは、0-100km/h加速4.7秒、最高速度250km/h(リミッター作動)を実現した。
加えて、優れたパフォーマンスを実現するため、20インチの軽量ホイールやポールスター用にチューニングされた電動パワーステアリング、371mmの新スロッテッドブレーキディスクが特別装備される。
その一方で、環境性能の高さもトピックのひとつ。パフォーマンスが大幅に向上しているにも関わらず、7.8L/100km(約12.8km/L)というクラストップレベルの燃費と、179g/kmの二酸化炭素排出量を達成しており、Drive-Eパワートレーンの優れた効率性を物語っている。
これには車両重量の削減も貢献している。今回発表された新型S60/V60ポールスターは、2015年型に比べ、前軸重で24kg、総重量で20kgの軽量化を果たしている。
ポールスターは、2014年に初の公道仕様車を一部市場で発売しているが、ボルボはポールスターブランドのさらなるグローバル展開を計画。今回のS60/V60ポールスターは、販売市場をこれまでの13カ国から47カ国に拡大するとともに、年間生産台数を従来の750台から1500台に倍増するという。
なお、新型S60/V60ポールスターの日本市場への導入時期および仕様は、現在のところまだ未定だ。