2014年5月1日、ボルボ・カー・ジャパンは、ボルボとポールスター社が共同開発した初の本格的なコンプリートカー(特別限定車)、「S60/V60 Polestar」の予約注文受付を同日から開始したと発表した。このコンプリートカーは「S60 Polestar」30 台、V60 Polestar」 60 台という特別限定車で、デリバリーは今秋とされている。
「S60/V60 Polestar」はカタログモデルで、最もスポーツ仕様のS60/V60 T6 AWD R-DESIGN をベースに、ボルボ社のレース活動を担当するポールスター社がエンジンからシャシー、ボディまでスペシャルチューニングを行なった本格的なハイパフォーマンス・スペシャリティモデルで、サーキット走行にも耐えられるスペックとなっている。
エンジンは3.0L・直列6気筒ターボのT6エンジンに、新設定したツインスクロールターボとインタークーラーを装備。専用コンピュータプログラムを採用し、ハイブースト化することで大幅に出力を向上。最高出力は350ps/5700rpm、最大トルク500Nm/2800rpm を発生。排気系も2.5インチ径のステンレス製専用エキゾーストシステムを採用している。
駆動系は、パドルシフト付6速ATのシフトプログラムをスポーツ走行用に変更。さらにハルデックス製AWDシステムも、より積極的に後輪への駆動力配分を行なうポールスター専用チューニングを行なっている。
動力性能は0-100km/h加速は4.9秒。最高速度はリミッター付きで250km/h。スポーツ走行、サーキット走行で最大のグリップ性能を提供するためトラクションコントロールも専用チューニングされている。
シャシーは、ベースモデルのS60/V60 T6 AWD R-DESIGN が採用するスポーツサスペンションと比べ、スプリングレートをなんと80%も高め、専用オーリンズ製ダンパーや、20インチのポールスター専用アルミホイール(タイヤサイズは245/35R20)を装着。ブレーキはエンジン出力向上に合わせ、371mm径のフロント・ベンチレーテッドディスクとブレンボ製6ピストン・キャリパーを装着している。
パフォーマンス向上に伴い、ボルボ・カーでの風洞試験データを元にエアロダイナミクスを改善。エクステリアは専用フロントスポイラーにより車体下部の空気の流れを最適化し、専用リヤスポイラーとディフューザーを装着し、ダウンフォースの増加を図っている。
インテリアはドライバーのサポートとコントロール性の向上を目的に、専用のステアリングホイールやシート素材を採用。なおボディカラーは、レーベルブルー(POLESTARカラー)、アイスホワイト、ブラックサファイヤメタリック(特別色+8万3000円)の3色が設定されている。