ボルボ・カーズ・ジャパンは2021年3月3日、前夜のスウェーデン本社での電気自動車専業メーカー宣言を受け、ボルボ・カーズ・ジャパンのマーティン・パーソン社長がメディア向けにオンライン会見を開催しました。
マーティン・パーソン社長が、まずボルボ本社が2020年の下半期の世界市場では過去最高の販売、業績を実現し、2021年1月の販売結果も前年比30.2%上昇しているなど、好調を維持していることを明らかにしました。
また、PHEVとEVモデルは2020年下半期で前年同期比で約3倍に伸長し、ヨーロッパ市場では販売の30%がPHEVモデルとなり、他メーカーと比較して電動化をリードしているということです。
特に北欧諸国では今では販売の60%以上がEVで、ドイツやイギリスでもEVが2020年後半から急激に販売を拡大しつつある状況のため、ボルボはEV、PHEVがメインストリームとなっていると考えていることも理解できます。
さらに持続可能性の面でもボルボは、リサイクル・プラスチックの採用拡大、開発、生産、サプライチェーンでの活動で、CO2を40%削減することに取り組むなど、単に電動化だけではなく、全分野での取り組みを行ない、2040年にはカーボンニュートラルを達成するとしています。
このようなバックグラウンドのもとで、ボルボ・カーズは今後、電気自動車のメーカーになることを決断し、2030年にはEVのみを生産することを決定したわけです。
そして、世界初公開されたクロスオーバーSUV「C40リチャージ」はグローバルで100%オンライン販売とすることも発表しています。
マーティン・パーソン社長は、この「C40リチャージ」を日本では2021年秋から導入することを発表。そして日本でもオンライン販売と、所有から利用への変化に対応するサブスクリプション(定額月払い)を採用することをも明らかにしました。
C40リチャージは競争力のある魅力的な価格設定とすること、導入最初の100台をサブスクリプションとし、サブスクリプション契約後の3ヶ月以降は解約自由にするなど、新スタイルとする計画を発表しました。
マーティン・パーソン社長は、「ボルボは世界のプレミアムEV市場のリーダーになることを決め、日本においてもプレミアム市場のリーダーになります」と語っています。そのため、今後は毎年1台以上の新型EVを投入し、2025年までにEVの販売比率を35%以上にすること、そして2030年には100%EVのみを販売することを目指すと語っています。
またこれに合わせて、日本の販売店も再生エネルギーへの取り組みを積極的に行なうことになります。
今回発表された新型C40リチャージのプロトタイプは、ミラノ、東京(ボルボ・スタジオ青山)、ニューヨークで展示されました。ボルボにとって日本は重要マーケットであり、EV化も本格的な体制で推進していくことになると予想できます。