ボルボ 数万台規模の自動運転対応車をウーバーに販売することに合意

雑誌に載らない話vol213
2017年11月21日、ボルボ・カーズは、アメリカのライドシェアサービス企業のウーバー(Uber)テクノロジーズへ、2019年から2021年までに数万台の自動運転対応のベース車両を販売する方針に合意したと発表した。

ボルボ ウーバーテクノロジーに自動運転車を販売 XC90
ボルボがウーバー社と共同開発中の自動運転車のXC90

ベースとなる車両は、ボルボ・カーズが自社開発する完全モジュール方式、スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)をベースに開発される。SPAはすでに90シリーズと、ミドルサイズSUVの新型XC60に使用されているプラットフォームだ。

今回の合意は非独占的な内容だが、2016年8月に発表したボルボ・カーズとウーバー間の戦略的提携を強化するもので、自動車メーカーとシリコンバレーを拠点とするサービス・テクノロジー企業の連携は、新たな歴史の1ページとなる。

ウーバー(Uber)は、現在は自動車配車ウェブサイト(タクシーの配車と一般人が自分の空き時間と自家用車を使って他人を運ぶサービス。日本では白タクに該当)、配車アプリがメインの事業だが、近い将来に自動運転車のカーシェアリング&ライドシェアリング・サービスを展開しようとしている。この自動運転車はレベル4の完全自動運転を意味している。

ーーボルボ・カー・グループ ホーカン・サムエルソンCEO
「昨今の自動車業界はテクノロジーによる大きな変革の最中にあり、ボルボ・カーズはその中で中心的な役割を果たしていくことを選択しました。当社は、自動運転車のライドシェアリングサービスのプロバイダーのためのグローバルサプライヤーを目指します。今回のウーバーとの合意は、その戦略的な方向性を顕著に示しています」

ボルボ ウーバーテクノロジーに自動運転車を販売 XC90

ボルボ・カーズのエンジニアは、ウーバーのエンジニアと密接に協力して、ウーバーに供給するXC90を開発してきた。このベース車両には、ウーバーが独自の自動運転テクノロジーを追加する際に必要なさまざまな安全技術、システムの多重化技術、および中核技術が組み込まれている。

「ボルボとのパートナーシップの拡大に対して非常に興奮しています。今回の新たな合意は、自動運転車両の大量生産への道を開くことになります」とウーバー自動車提携部門トップのジェフ・ミラー氏は語っている。

ボルボは、ウーバーへの自動運転車の提供と合わせ、2021年のボルボ初の完全自動運転車の発売にもテクノロジーを共用する計画だ。

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