ボルボ オートリブ社と合弁会社を設立 先進運転支援、自動運転技術を開発

Volvo Cars and Autoliv to create joint venture for autonomous driving
合弁会社「Zenuity(ゼヌイティ)」のCEOに就任するボルボのデニス・ノベリウス氏

2017年1月3日、ボルボ本社は自動車安全システムの世界的な先進企業であるオートリブ(Autoliv)社と2016年9月の基本合意に基づき、合弁会社「Zenuity(ゼヌイティ)」社設立の合意文書に調印した。

オートリブ(Autoliv)社は、スウェーデンに本社を置く自動車安全システムに特化したサプライヤーとして世界最大の規模を持ち、世界27カ国に83の支社と合弁会社をもつグローバルカンパニーだ。世界の主要自動車メーカーに向けにエアバッグ、シートベルト、ステアリングホイールなどを納入しており、エアバッグの発火薬システムではシェアはナンバーワンとなっている。

新たに設立される合弁会社「Zenuity」は、急速に拡大しつつある自動運転ソフトウェアの世界市場に参入する。グローバルな自動車メーカーのボルボがADAS(先進運転支援システム)、ADテクノロジー(自動運転)を新規開発するため、一次サプライヤーと直接提携する取り組みは、業界初の事例だ。

今回の合意に基づき、オートリブは約11億クローナ(約140億円)を「Zenuity」に投資する。この投資の大部分は現金出資であり、その他にいくつかの資産も含まれる。ボルボはこの合弁会社に対して知的財産や人材を投入するが、現金の投資は行なわない。

Volvo Cars and Autoliv to create joint venture for autonomous driving
オートリブ社のヤン・カールソンCEO(左)とボルボ社のホーカン・サムエルソンCEO

「Zenuity」社の所有権は、ボルボとオートリブが各50%だ。この新会社はスウェーデンのイェーテボリに本社を構え、さらにドイツのミュンヘンとアメリカのデトロイトでも事業を展開する。当初はボルボ、オートリブの双方より約200名の従業員が派遣され、中期的には600名以上の規模に増員される計画となっている。各国の公正取引委員会などの承認を受け、最終的な合意が完了したのち、2017年前半に業務を開始する予定だ。

「Zenuity」は新しいADAS製品とADテクノロジーを開発する。最初のADAS製品は2019年までに販売することを目標とし、その後ADテクノロジーについても提供を開始する計画としている。

オートリブ社は、「Zenuity」の全製品に関する販売・流通を一手に請け負う。ボルボはそれらの製品を「Zenuity」から直接調達する形になる。言い換えればオートリブ社は、「Zenuity」が開発したシステム、製品をボルボ社以外にも販売するわけだ。

2016年9月の提携協議に従い「Zenuity」のCEOにはボルボ・カーズの90シリーズ開発部門の前本部長で、現ボルボ・カー・スイス、マネージングディレクターのデニス・ノベリウスが就任する。「Zenuity」は独立した取締役会によって管理・運営することになっている。

 

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