ボルボ・カーズは2023年6月29日、ヨーロッパの自動車メーカーとしては初めて、テスラと充電方式に関して協定を結んだことを発表した。これにより、現行モデルはもちろん、今後発売されるボルボのEV車は、アメリカ、カナダ、メキシコにあるテスラの1万2000基のスーパーチャージャーが利用できるようになる。
この協定に基づき、2025年以降、同地域のボルボ車には現在のヨーロッパCCS規格に替えて北米充電規格(NACS)の充電ポートが装備されることになる。
ボルボ・カーズのジム・ローワンCEO
「2030年までに完全な電気自動車メーカーになるための取り組みの一環として、電気自動車での生活を可能な限り便利にしたいと考えています。多くの方の電気自動車への移行を阻む大きな要因でもあり、移動手段をより持続可能なものにするための重要なステップとなるのは、簡単で便利な充電インフラの拡充です。今回、この協定の締結により、アメリカ、カナダ、メキシコのボルボのドライバーにとって、このハードルを取り除く大きな一歩を踏み出しました」と述べている。
XC40 Recharge、C40 Rechargeをはじめ、先日発表されたEX30、EX90まで、現行ボルボEVの利用者は、ボルボ・カーズ・アプリを通じて充電ポイントを見つけることができ、2024年前半からはアダプターを使用してスーパーチャージャー・ネットワークを利用できるようにする予定だ。
今後、NACS充電ポートを装備したボルボ車で、ヨーロッパのCCS(Combined Charging System)充電器での充電を継続したい場合は、ボルボ・カーズが提供するアダプターを使用することで、引き続き利用することが可能。
なお、アメリカ・カナダ内であれば、ボルボ・カーズ・アプリで、何万もの公共充電ステーションの検索、充電器の空き状況のリアルタイム情報の入手、充電の支払いなどを1つのインターフェースで完結することができ、充電の利用がきわめて容易になる。