2014年4月14日、ボルボカーズは空気で膨らませチャイルドシートとなり、空気を抜くことでコンパクトに折り畳むことができる革新的なチャイルドシート・コンセプトを発表した。
これまでのチャイルドシートは、かさばり、取り付けや移動させるのにも手間がかかるなど取り扱いは意外に面倒なものだ。しかし、ボルボは画期的なテクノロジーにより、軽量で、膨張&折り畳みできる後ろ向き設置式チャイルドシート・コンセプトを開発している。このチャイルドシートは、安全性が高いのはもちろん、簡単に折り畳むことができ、持ち運びも簡単で、従来のチャイルドシートの概念を書き換えるものになる。
ボルボカーズのロスアンゼルス調査研究センターに在籍し、このチャイルドシートを考案したローレンス・アベレ氏は自身も2児の父親であるが、この新しいシートの構想について、「私にとって子供の安全は最優先であることは言うまでもありません。よちよち歩きの2児を連れて旅行する場合、かさばるチャイルドシートを抱えて空港の中を移動しタクシーに乗るまで大変でした。多くの人にとって幼児を連れて旅行するのは一苦労ですから、これを解決するとても重要なことです」と語る。
今回発表されたコンセプトのチャイルドシートは、例えば祖父母が孫の世話をしながら移動するような場合、タクシー、レンタカー、バスでの移動でも楽に使用することができるのだ。
この革新的なチャイルドシートは、ポンプが一体化されており、ポンプを作動させると40秒以内にチャイルドシート形状になり、逆に作動させることで収縮させ折り畳むことができる。ポンプの作動音もきわめて静粛だ。シートユニットの重量は5kg未満で、現状のチャイルドシートの約半分の重量。ポンプの作動はスマートフォンのBluetoothを使用してリモコン操作でき、このシートは折り畳めばその他の幼児に必要なものと一緒にデイパックに収納することができる。
このシートの素材はドロップステッチ織物と呼ばれる3次元・高機能生地でできている。元々は軍用に開発された織物素材で、ボート用の素材でもあり、高い内圧にも耐えられる強靭な素材なのだ。シートの形状は最も安全な後ろ向きタイプで、常にリモコンできるようにスマートフォンと常時連携される。