ボルボは、自動運転時代がもたらす車内を提案する「コンセプト26」を発表。アメリカ・カリフォルニアで開催されている「ロサンゼルス・オートショー2015」で公開した。
同社のリサーチによると、毎日の自動車通勤が運転する喜びを奪ってしまっているという結果で、通勤と長距離の高速道路走行時に、運転をクルマに任せたい思う意見が最も多かったのだという。
この結果に基づき、ボルボは「コンセプト26」を開発。「26」という数字は、アメリカのクルマでの平均通勤時間が26分であることに由来しており、ストップ&ゴーを繰り返すこの時間を有意義なものに変えたいという思いが込められているという。
そして、このコンセプト26は、ドライブ/クリエイト/リラックスの3つのモードに合わせて着座位置を変化させる、新開発のシートをベースにしている。たとえば、ドライバーが運転をクルマに任せたいときは、ステアリングホイールやメーターがダッシュボードに収納され、リラックスできるようにシートが後方にスライド&リクライニング。そして、ダッシュボードからは大型ディスプレイが現れ、まるでリビングのような室内へと姿を変える。
自動運転時代の車内のあり方を示すコンセプト26は、日々の生活の一部になっているテクノロジーを使用したエンターテインメントから、今まで以上のサービスの提供、新しいビジネスの機会、自動運転がもたらすハイテクのコラボレーションなど、無限に広がる車内の新たな可能性を示している。
同社インテリアデザイン担当副社長のロビン・ページ氏は、「完全な自動運転が実用化された時、通勤時間を創造的に使いたいと考える人がいる一方、オンラインメディアを見たり、音楽を聴いたりしながら座って寛ぎたいと考える人もいることを明確に示している。自動運転は、これらを全て現実のものとするだろう。これこそ、コンセプト26が自動車におけるすべての体験を再創造することによって実現したものなのだ」と語っている。