【テスラ】モデルSを日本で初公開 東京・青山のテスラ・ショールームに展示

東京・青山ショールームに展示されたモデルS

2013年1月10日、テスラ・ジャパンは同社の青山ショールームで「モデルS」をアジアで初公開した。モデルSは北米では2012年6月から納車が開始されたが、アジア、日本では初公開となり、その全容が明らかになった。なお現時点では北米での販売価格は明らかだが、日本での販売価格は未定。日本でのデリバリーは今秋以降と予想される。

モデルSは、テスラ社の自社工場であるフリーモント工場での初生産となるオリジナルの量産EVで、プレミアム・セグメントを意識したフルサイズの5ドア・セダンだ。

そのハードウエアに関しては既報の通り。テスラ社オリジナルのEVプラットフォーム/パワートレーン(テスラでは第2世代のプラットフォームと呼ぶ)を採用し、プレミアムセダンにふさわしいオールアルミ製のシャシー/ボディとしている。ボディサイズは全長4978mm、全幅1967mm、全高1435mm、ホイールベース2960mmで、まさにフルサイズだ。デザイン的にはクーペ形状のセダンだが、リヤハッチドアを備えた5ドア形式を採用している。

ボディのクーペ形状や完全にフラットなアンダーフロアのため、空力性能もCd=0.24ときわめて高いレベルにある。

オールアルミ製のボディ/シャシー
シャシーはフロア部のバッテリーと駆動部を一体化

 

フロア全面に液冷式リチウムイオン電池をレイアウトし、リヤアクスル上に同社オリジナルの3相交流・4極型誘導モーター、減速機(減速比=9.73)、DC-AC変換用のインバーターが横置き直列にパッケージされている。したがってフロアは完全にフラットで、リヤはアクスル上にトランクスペースを持つ。

フロントは最前端に電池/モーター/インバーター冷却液用のラジエーターとエアコンコンデンサーをレイアウトし、ESPユニット、車高調整用のエアポンプなどのコンポーネンツが搭載されるだけなので、内装材で仕切られたフロント・トランク(テスラーでは「フランク」と呼ぶ)も備えて、フルサイズ・セダンに相応する大きなラゲッジスペースを持っている。

なお搭載する電池は、40kWh(欧州新ドラインビングサイクル=NEDCで航続距離250km)、60kWh(375km)、85kWh(500km)、高出力85kWh(500km)の4種類からユーザーが選択できるようになっている。また同日、日本仕様にはCHAdeMO規格の急速充電用アダプターを搭載することも新たに発表された。

フロント・サスペンション
リヤ・サスペンション

 

サスペンションは前後ともアルミ製サブフレーム、アルミ製リンクで、フロントはハイマウント型ダブルウィッシュボーン、リヤはマルチリンク式。ダンパー上部にエアチャンバー/ベローズを備え、車高調整か可能なエアサスペンションとしている。もちろんエアサスペンションによるアンチロール制御が行われ、ダンパーも連続可変式を採用。タイヤ/ホイールは19インチ、オプションで21インチ。展示車はコンチネンタル・エクストリームコンタクトDWを装着していた。

リヤ・アクスル上に配置されたインバーター、減速ギヤ、モーター

動力性能は、40kWh電池搭載車で0-100km/hが6.9秒、最高速175km/h、高出力85kWh電池搭載車ではそれぞれが4.6秒、212km/hと高性能スポーツカー並みのパフォーマンスを実現している。なおボディもアルミ製だがBピラーなどにはスチールも内蔵し、衝突安全性を高めている。

センターコンソール部に17インチ縦型タッチ・ディスプレイが配置される

インテリアは、ハンドメイドの質感と、最先端のタッチスクリーン式車両操作/インフォテイメントを両立させているところがアメリカのベンチャーメーカーらしい。センターコンソールに相当する部分にはデスクトップパソコンのディスプレイなみの17インチ縦型タッチ式ディスプレイを採用しているのが圧巻といえよう。このディスプレイにより、地図情報、オーディオ/ビデオ、エアコン、車高制御、車両/電池情報の他にブラウザーも内蔵しており、まさにパソコン同等の仕様としている。
また、メーター部分も液晶ディスプレイで、表示項目はカスタマイズできる。オーディオは出力200Wのプレミアムサウンド・システムを搭載する。

フロントのトランクスペース
リヤ・トランクスペース

 

モデルSの価格は北米では40kWh仕様で5万9900ドル(減税控除後価格は5万2400ドル)、85kWh仕様で7万9900ドル(控除後価格7万2400ドル)、最も高価な85kWhハイパフォーマンスは9万4900ドル(控除後価格8万7400ドル。日本価格は為替の推移を見た上で決定するということだ。

テスラ・ジャパン公式サイト

COTY
ページのトップに戻る