ポルシェジャパンは2024年2月7日、大幅な改良を行なったEVスーパースポーツカー「タイカン」、「タイカンクロスツーリスモ」の予約受注を開始した。
新型タイカンは幅広いアップグレードが行なわれ、より高い出力、より長い航続距離、より速い加速性能、そして迅速な充電、優れた安定性を備えている。ポルシェ初のフル電動スポーツカーを改良するために、市販化の前にはカモフラージュされたテストカーに乗り込んだ開発エンジニアとテストドライバーは、世界中を360万km以上走破したという。
アップグレードされたタイカンは、先代モデルよりも加速が格段に向上し、追随する競合モデルに差をつけている。スポーツセダン・タイプのタイカンとタイカン ターボSの例を挙げると、0-100km/h加速は4.8秒（ターボS：2.4秒）で、これは先代モデルを0.6秒（ターボS：0.4秒）上回わっている。
スポーツクロノパッケージの新しい「プッシュトゥパス」機能を使用すると、ボタンを押すだけで最大70kW（95ps）のブーストを10秒間利用することができる。加速性能の向上は、もちろんシステム出力の増加によるもので、例えばベーシックモデルのタイカンの出力は従来よりも60kW（82ps）向上し、タイカンターボSでは、さらに140kW（190ps）のローンチコントロール機能が追加されている。これにより、トップモデルのシステム出力は700kW/952psにアップしている。
ボディタイプとエンジンに応じて、バッテリーによる航続距離は175km（35%）増加し、最大678km（ヨーロッパWLTPモード）になっている。アップグレードされたタイカンは、先代モデルよりも長距離走行時の充電回数が少なくなっただけでなく、充電速度も向上している。またパフォーマンスバッテリープラス仕様のバッテリー総容量は93kWhから105kWhに増加している。
すべてのタイカンには、アダプティブエアサスペンションが標準装備されている。新しいポルシェ・アクティブライドサスペンションは、4WDバージョンのオプションとして追加できる。このシステムは、ドライビングコンフォートとドライビングダイナミクスのレンジをかつてないほどに拡大させている。
サスペンションは、ダイナミックなブレーキング、ステアリング、および加速操作中であっても、タイカンのボディを常に水平に保つことができる。滑らかな乗り心地で、段差をほぼ完全に吸収することも実現している。ダイナミックな運転状況では、ポルシェ・アクティブライドサスペンションがホイールの荷重をバランスよく配分することで、路面との接地性を確保。適切なモードがアクティブになっている場合、サスペンションがピッチとロールを補正して乗員にかかるGを低減させることもできる。
全バージョンで先代モデルの出力を最大80kW上回る新しいリヤアクスル・モーターを搭載し、ソフトウェアを最適化した改良型インバーターや、より強力なバッテリー、サーマルマネジメントの改良、そして次世代ヒートポンプ、改良型回生エネルギーおよび4WD制御技術を採用している。
高速からの減速時の最大回生性能は、290kWから400kWへと30%以上向上。すべてのバージョンに、空力的に最適化されたホイールと転がり抵抗を低減したタイヤが標準装備され、新しい21インチホイールとタイヤが専用に開発されて装着されている。
車両重量は最大15kg軽量化された一方で、標準装備は従来よりもさらに充実している。アンビエント照明、フロントシートヒーター、ポルシェ・インテリジェントレンジマネージャー（PIRM）、ワイヤレス充電式スマートフォントレー、運転席側および助手席側電気充電ポート、ドライブモードスイッチ、パワーステアリングプラスが標準装備される。日本仕様にはタイカン４Sにパフォーマンスバッテリープラスが標準で搭載される。
タイカンのベーシックモデルにも、アダプティブエアサスペンションとアルミニウム製ドアエントリーガードが標準装備される。装備のアップグレードだけでなく、バッテリーは容量を増やしながら軽量化されている。
デザイン面では、新型のヘッドライトとテールライトを備えた新しいフロントエンドとリアエンドとなり、特に新しいフロントフェンダーとフラットなヘッドライトは、タイカンのワイド感をさらに強調している。。
精巧な光学を使用した高解像度HDマトリックステクノロジーの新型ヘッドライトは、夜間にポルシェ特有の4灯のグラフィックで照射する。リヤのポルシェロゴは、立体的なガラスルックのデザインを採用し、初めて採用されたイルミネーテッド仕様は、乗車時および発進時のアニメーションを演じるようになっている。
インテリアでは、メーターパネル、センターディスプレイ、そしてオプションの助手席側ディスプレイは、機能を追加し、最適化されたユーザーインターフェースを採用した。ステアリングホイールのモードスイッチは標準装備され、スポーツクロノパッケージとパフォーマンスバッテリープラスを装備したタイカンモデルは、モードスイッチに専用のプッシュトゥパスボタンを備えているのも特長だ。
ステアリングホイールの左側後方にある新しいコントロールレバーを使用すると、ドライバーアシスタンスシステムをより直感的に操作することができる。また、Apple CarPlayは、車両のディスプレイと機能は完全に統合されている。新しい車載ビデオ機能により、センターディスプレイと助手席側ディスプレイでのビデオストリーミングも楽しむことができる。
充電に関しては、ポルシェジャパンでは独自の急速充電インフラとしてCHAdeMO規格で国内法規における最速の150kWを誇る「ポルシェ ターボチャージングステーション」が全国のポルシェ正規販売店にて54基稼働している。また、都市部でも主に東京、名古屋、大阪に10拠点18基を設置している。さらにアウディ、フォルクスワーゲンとともに展開する「プレミアム チャージング アライアンス」により、各ブランドの正規販売店に設置されている急速充電器も利用可能だ。
普通充電器（8kW）の「ポルシェデスティネーションチャージングステーション」は、ホテルや温泉施設、レストラン、ゴルフ場などのレジャー施設など長時間滞在に適したロケーションにて110拠点225基を運用している。
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