ポルシェ ジャパンは、水平対向4気筒エンジンを搭載するミッドシップクーペ「718ケイマン」シリーズの予約受注を2016年4月28日から開始することを発表した。
718ケイマンに搭載される新開発エンジンは、先に発表されている718ボクスターと共通の4気筒水平対向ターボで、ベーシックモデルの718ケイマンは2.0Lとなる。そのスペックは最高出力300ps/最大トルク380Nmを発揮し、従来モデル比で+25ps/+90Nmものパワーアップを達成。0-100km/h加速4.7秒、最高速275km/hを記録する(オプションのスポーツクロノパッケージを装着したPDK仕様)。
一方、上位モデルとなる718ケイマンSは、911ターボと同様のバリアブルタービンジオメトリー(VTG)を採用したターボチャージャーを備える2.5Lエンジンを搭載。最高出力は従来モデル比+25psの350ps、最大トルクは同+50Nmの420Nmにも達し、オプションのスポーツクロノパッケージを装着したPDK仕様で0-100km/h加速4.2秒、最高速285km/hというパフォーマンスを発揮する。
これほどまでに高いパフォーマンスを発揮しながら、新欧州サイクル(NEDC)による燃費は、8.1L/100kmから5.7L/100km(12.3km/Lから17.5km/L相当)という低燃費も実現。いかに高効率なエンジンであるかが分かる。
これらの新エンジンと合わせてシャシーも一新。足まわりでは、ショックアブソーバーのチューニングが変更されているほか、スプリングとスタビライザーのレートを引き上げ、リヤホイールは0.5インチワイドとなった。また、横方向のボディ剛性も高められている。
これらに加えてブレーキも強化。フロントに330mm、リヤに2299mmのディスクが採用され、718ケイマンには先代モデルのケイマンSと同様のブレーキシステムを装着。718ケイマンSには、911カレラの4ピストン式キャリパーと6mm厚いフロントディスクが奢られる。
このほか、スポーツクロノパッケージや、ポルシェ・トルク・ベクトリング(PTV)、ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム(PASM)などのドライビングダイナミクスを高めるオプションも充実する。
デザイン面では、フロントとサイドのエアインテーク、低いサイドプロフィールがダイナミックな雰囲気を強調。一段とシャープな形状となったノーズは、フロントエンドによりワイドさと力強さ演出し、パーキングライトとインジケーターライトを含むサイドエアインテーク上の細長いフロントライトが、この印象をさらに強める。また、ヘッドライトテールライトのデザインも一新され、前後の表情をより印象強いものとしている。
一方インテリアは、エアベントを含むダッシュパネル上部を刷新。また、ポルシェ・コミュニケーションマネージメントシステム(PCM)や高音質のサウンドパッケージ・プラスを標準装備するほか、918スパイダーから流用された新しいスポーツステアリングホイールや、Apple CarPlayなどスマートフォン専用の拡張機能など豊富なオプション装備も用意されている。
ラインアップは、2.0Lの718ケイマンと2.5Lの718ケイマンSの2タイプで、それぞれ6速MTと7速PDKを設定。また、ハンドル位置は左右ともに用意されるが、2017年モデルの左ハンドル車の予約受注については、2016年6月1日から6月30日の期間限定となる。なお、718ケイマンシリーズの導入は、ヨーロッパマーケットを皮切りに2016年9月24日から順次始まる予定となっている。