ポルシェ本社は2019年12月17日、ミドルサイズのスポーツSUV「マカン」シリーズで最もスポーツ性能の高い「マカンGTS」を発表した。
エンジン出力とシャシー
ミドルサイズSUVに加わった新たなモデルは、グランツーリスモスポーツの略語である「GTS」のバッジが示す通り、圧倒的なドライビングパフォーマンスが訴求点だ。
先代モデルより20psアップされ最高出力は380psとなり、新開発のPDKとオプション装備のスポーツクロノパッケージの組み合わせにより、マカンGTSの0-100km/h加速は4.7秒と先代モデルより0.3秒速くなっている。最高速は261km/hだ。
また標準装備されるスポーツ・エギゾースト・システムは2.9L・V6エンジンの特長的なサウンドをより際立たせ、ドライビングプレジャーを高めている。ダイレクトなエンジンのレスポンスはV型シリンダーの中央に2個のタービンを配置したセンター・ターボレイアウトによって実現されている。最大トルクは520Nm (先代比プラス20Nm)は 1750〜5000rpmという幅広い回転数で発生する。このマカンGTSのNEDC方式による燃費は9.6L/100kmとなっている。
シャシーでは、ダンパーをコントロールするポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメント(PASM)は専用チューニングされている。車高は15㎜ダウンされ、コーナリング・パフォーマンスを向上。オプションのアダプティブ・エアサスペンションを装着すると、車高はさらに10mm低くなる。
また標準装備として20インチRSスパイダーデザイン・ホイールを採用し、大きなサイズのブレーキディスク(フロント360mm×36mm、リヤ330mm×22mm)が装着されている。ブレーキディスクの表面にタングステンコーティングを施したポルシェサーフィも用意されている。
エクステリアとインテリア
マカンGTSは際立ってスポーティなビジュアルを備えている。スポーツデザイン・パッケージを標準装備し、前後トリムとサイドスカートによりスポーツモデルらしいルックスとなっている。ブラックペイントされたフロント・エプロンはすべてのポルシェGTSモデルに共通する特長となっている。
LEDヘッドライトによるポルシェ・ダイナミックライトシステム(PDLS)と3DリヤLEDライトバーもティンテッド処理とされている。LEDヘッドライトはオプション設定のブラック仕上げのPDLSプラスに変更することも可能だ。
15mm低くなった車高とサテンブラックのRSスパイダーデザイン・ホイール、赤いブレーキキャリパーなどがマカンGTSのハイパフォーマンスを表している。またリヤはディフーザーやスポーツエギゾーストのテールパイプがいずれもブラック仕上げとなっている。
インテリアのシート中央部、センターコンソール・アームレスト、ドアパネルにはアルカンターラを採用し、ドアパネルのブラッシュド・ブラックアルミニウムと合わせてスポーティかつエレガントな上質さを際立たせている。
スムースレザー仕上げのマルチファンクション・スポーツステアリングホイールとシフトパドル、ダイナミックなコーナリング時にもドライバーの安定した姿勢を保持する8段階調整式のGTSモデル専用スポーツシートも標準装備となっている。
さらにオプションでGTSレザーのカーマインレッドまたはクレヨンのステッチ仕上げ、あるいはより大幅なアルカンターラ生地の採用、BOSEサラウンドサンドシステムなども追加することができる。なお日本仕様ではアダプティブクルーズコントロール(ACC)、レーンチェンジアシスト、リヤビューカメラとサラウンドビュー機能付きパークアシストが標準装備となる。
ただし、日本への導入時期、価格などは未定となっている。