ポルシェジャパンは2021年11月17日、ポルシェモータ―スポーツのDNAを色濃く備えた718モデルレンジのトップモデル「718ケイマンGT4RS」の予約受注を開始した。
718ケイマンGT4RSは、徹底した軽量設計、非常に俊敏なシャシーのセットアップ、最新のエアロダイナミクス、そして独自のエキサイティングなサウンドを生み出すように開発された妥協のないドライバーズカーとされている。
車両重量1415kgのボディと、ミッドシップに配置される高回転型エンジンが発生する500ps(368kW)の出力が生み出すハーモニーは、至高のドライビングプレジャーを実現している。
718ケイマンGT4RSはニュルブルクリンクのノルドシュライフェにおいて、718ケイマンGT4のラップタイムを23秒以上短縮することに成功している。
718ケイマンGT4RSのパワーウエイトレシオは2.83kg/psで、718ケイマンGT4の出力を80ps(59kW)上回り、最大トルクは430Nmから450Nmに増強されている。
このモデルで注目すべき装備は、運転席側および助手席側ウインドウの後方にあるプロセスエアインテークがある。通常の718ケイマンでは、ここに小さなサイドウインドウを備えているが、新たに追加されたエアインテークは、吸気の流れを改善しながら乗員の耳のすぐ横でインテークサウンドを生み出している。またエンジン冷却用のリヤホイール前部の特徴的なエアインテークももちろん装備されている。
トランスミッションは、最新のRSモデル同様にポルシェ デュアルクラッチトランスミッション(PDK)のみの設定となっている。PDKは7速のギヤを超高速でシフトすることが可能で、自動モード、パドルシフトのいずれでも使用できる。
ギヤ比はローレシオとなっており、驚異的な加速を生み出す。718ケイマンGT4RSは、わずか3.4秒(GT4のPDK仕様車:3.9秒)で静止状態から100km/hまで加速し、7速で315km/h(GT4のPDK仕様車:302km/h)の最高速度に達する。
このモデルは典型的な軽量設計となっている。車両重量(DIN規格に準拠、乗員なし、燃料満タン)は、718ケイマンGT4のPDK仕様車より35kg軽量の1415kg。ボンネットやフロントフェンダーなどはカーボン材を使用し、断熱材の量の削減と軽量カーペットなども軽量化に寄与し、リヤウインドウも軽量ガラスを採用している。またドアパネルは、ナイロン製のドアオープナーとネットを用いた収納コンパートメントとし、軽量化が徹底されている。
新しい固定式リヤウイングはスワンネック式のアルミニウム製ステーとなっている。またウイングはWECやIMSAで活躍するGTレーシングカー、ポルシェ911RSRと同じ形状の効率的な形状だ。
718ケイマンに比べて30mm低い車高、フロントホイールアーチの排気ベント、リヤディフューザーを装備するなど空力的に最適化されたアンダーボディパネル、マルチ調節式フロントディフューザー、新しいサイドブレード付フロントスポイラーリップを組み合わせ、サーキット専用のパフォーマンスモードを使用すると、GT4よりも約25%大きなダウンフォースを発生する。
シャシーも専用にチューニングされ運動性能の向上に貢献している。サスペンションにはボールジョイントが採用され、精緻でダイレクトなハンドリングを生み出している。サーキット対応の調整可能なRS専用のダンパーを備え、スプリングとスタビライザーのレートも調整可能になっている。
オプションのヴァイザッハ パッケージは、GT4RSのダイナミックなデザインをさらに引き立てることができる。フロント ラゲッジコンパートメントリッド、エアインテーク、クーリングエアインテーク、エアボックスカバー、エクステリアミラーアッパートリム、およびリヤウイングがカーボン織目模様仕上げになっている。
またポルシェ935のエグゾーストシステムに似たチタン製のテールパイプを採用し、リヤに取り付けられたロールケージもチタン製となる。ダッシュボード上部はRace-Tex素材で装飾されており、大きなPorscheロゴがリヤウインドウに組み込まれている。ヴァイザッハ パッケージを選ぶと、20インチ鍛造アルミニウムホイールの代わりに20インチ鍛造マグネシウムホイールを追加オプションで注文することも可能になっているなど、よりサーキット走行向けのスタイルにすることができる。