新型プジョー3008 桂伸一の動画レポート

マニアック評価vol5

プジョー・シトロエン・ジャポンはプジョー初となるクロスオーバービークルの「3008」を発売した。

セダンのスポーティなドライビングフィールとラグジュアリーなインテリア、そしてスペースユーリティの高い広い室内空間をもったモデルだ。

<広い室内>

トールボーイスタイルのメリットを生かし、フロントシート座面から天井まで1100mm、リヤで1050mmとゆったりとした空間を確保。また、308ハッチバックより全幅で15mm広いため、1490mmに対して1565mmと拾い室内幅をもっている。併せて、シート幅も拡大されているので、より広々としたキャビンに仕上がっている。

ルーフ部分には最大幅1202mm、前後長1382mmの大型パノラミックガラスルーフを標準装備している。プジョーのクルマ造りの特徴である「明るさと開放感」が演出されている。そのガラスルーフはスモーク処理したラミネートガラスが採用され、紫外線を99%カットする。また、電動サンシェードを使えば直射日光をシャットアウトすることもできる。

インパネ上部には、走行速度やクルーズコントロール、ディスタンスアラートなどを表示するポップアップ式の「ヘッドアップディスプレイ」が標準装備されている。前方からの視線を動かすことなく必要な情報が瞬時に確認できる。

<ユーティリティーの高いラゲッジスペース>

使用目的にあわせて、さまざまなスタイルに変化させることができるラゲッジルームは、リヤシートをたてた状態でも432Lと大容量あり、6:4分割可倒式をたたむことで1241Lへと拡大できる。さらに上下2分割式テールゲートを採用しているため、少量の荷物であれば、上側のテールゲートを開けるだけで、荷物の出し入れが可能。また、下側のゲートを開けば、重い荷物の出し入れも容易にできるようになっている。「ボビーテールゲート」と名付けられた下側のテールゲートは、大人2が座っても大丈夫なように強度が保たれている。<卓越したハンドリングと乗り心地>トールボーイスタイルであるために、重心高が上がり、コーナリング時にはロールが起きやすくなる。ロールの過度はロールホールディングが低下し、アクティブセーフティにはマイナス要素。ショックアブソーバーやスプリングを強化したのでは、乗り心地にも影響が出てしまい、その相反条件を同時に満たすために、3008には「ダイナミックロールコントロール」というシステムモジュールが搭載されている。これは左右のリヤショック・アブソーバーを油圧で連結し、左右逆相となるロール時には減衰力が高まり、左右同相となるバンプ・リバンド時には減衰力が抑えられる仕組みになっている。このモジュールによって、車体のローリングやピッチングを制御でき、快適な乗り心地に仕上げてある。ダイナミックロールコントロールはリヤの左右のアブソーバーを油圧で制御するもう一つのダンパーの役目をする

3008の基本レイアウトは308と同様のフロントがマクファーソン・ストラット、リヤがトーションビームのサスペンションを採用し、ブレーキには車重が増したこともあり、専用のチューニングが施されている。フロントブレーキにはΦ283mm、厚さ26mmのベンチレーテッド・ディスクを採用し、キャリパーのピストン径も57mmにサイズアップしている。リヤはΦ268mm、厚さ12mmのソリッドディスクが装備されている。

<ユーロ5適合エンジンと6速ATのユニット>

搭載されたパワーユニットは1.6Lの直噴式DOHC16バルブエンジンに、低速からでも過給がかかるように排気通路を2分割したツインスクロールターボが付いている。このユニットで最大トルクは1400rpm〜3500rpm近くまでトルクが持続し、過給は1000rpmから始まっている。そして最高出力は115Kw(156ps)でNA2.0L並みの出力を得ている。
さらにアイシンと共同開発した新しい6速ATは、2速〜6速までロックアップがあり、スムーズなシフトチェンジと燃費低減、駆動ロスにも貢献している。

<安全装備>

プジョー車としてはじめて、前方車両との車間距離が縮まると警告を発する「ディスタンスアラート」が標準装備されている。フロント部に内蔵されたセンサーによって、前方車両との距離を計測、設定された車間距離よりも近づくと、ヘッドアップディスプレイに点滅信号が現れ、ドライバーに注意を喚促する。また、コーナリング時など姿勢を電子制御で安定させるESPやABS、EBD(電子制御性動力分配システム)、ブレーキアシストなども全て標準装備されている。(編集部)

3008Premium ファブリックシート 1.6L 6AT 339万円

3008Griffe レザーシート 1.6L 6AT 385万円

文:高橋アキラ

COTY
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