2014年9月8日、BMWジャパンは「MINI Crossover(ミニ・クロスオーバー)」「MINI Paceman(ペースマン)」をマイナーチェンジ。プレミアム・コンパクト・クラス初となるクリーン・ディーゼルエンジン搭載モデルもラインアップに追加し、同日から発売を開始した。
■MINIクロスオーバー
MINI Crossoverは、MINIファミリー唯一の5人乗り/4ドア、さらにMINI初の4輪駆動を採用したモデルとして2011年に登場している。今回のマイナーチェンジではエクステリア・デザインを刷新し、これまでのガソリン・エンジン搭載モデルに加え、MINIとして日本初となるクリーン・ディーゼルエンジン2機種を、3モデルに搭載している。
全モデルに2.0L・直列4気筒ターボ・ディーゼルエンジンを搭載。ポスト新長期規制をクリアしたクリーン・ディーゼルエンジンは、取得税、重量税は免税、自動車税については75%減税が適用される。燃費は、従来のガソリン・エンジン搭載モデルと比べ約19%向上し16.6km/Lとなっている。
デザイン面ではラジエターグリルのデザインを刷新し、ONE、Cooper、Cooper Sの、それぞれのキャラクターの違いを表現しつつ、オフロードモデルらしく精悍なデザインとしている。新装備としてLEDフロント・フォグランプを採用。4輪駆動モデルのCooper D ALL4は、フロント、リヤ、サイドにアンダーガードをイメージしたフィニッシャーを装着。このフィニッシャーは2輪駆動モデルでも選択でき、、2種の新たなデザイン・オプションChrome Design(クローム・デザイン)パッケージ、Black Design(ブラック・デザイン)パッケージに含まれている。
インテリアは、伝統の丸型をモチーフとしたデザインを基調としつつ、センターメーターの文字盤を白から黒系のアンスラサイトに変更することにより、インテリアの雰囲気を引き締めている。またインストルメントパネルにもフィニッシャーを装備することにより、上質感を高めている。
新搭載される2.0L・直列4気筒のクリーン・ディーゼルエンジンは、コモンレール直噴、可変ジオメトリーターボチャージャーを採用している。MINI Cooper D Crossoverに搭載のディーゼルエンジンは、最高出力112psで、一般的な2.5Lクラスのガソリンエンジン車以上の最大トルク270Nmを発揮。燃費は16.3km/Lを達成している。このディーゼルエンジンは電子制御式4輪駆動システム「ALL4」を備えたMINI Cooper D Crossover ALL4にも搭載される。
MINI Cooper SD Crossoverには、高出力版の出力143ps、最大トルク305Nmを発生し、燃費16.6km/Lのディーゼルエンジンが搭載される。いずれのエンジンもDPF(粒子状物質除去フィルター)、NOX吸蔵還元触媒を採用することでポスト新長期規制をクリアし、取得税、重量税は免税、自動車税については75%減税が適用される。
■MINIペースマン
MINIペースマンは、MINIのラインアップの中で7番目のモデルとして2013年に誕生した、クーペスタイルのクロスオーバーだ。今回のマイナーチェンジではエクステリア・デザインを刷新するとともに、これまでのガソリン・エンジン搭載モデルに加え、クーペモデルとしては日本初となるクリーン・ディーゼルエンジン搭載モデルCooper D ペースマンをラインアップに加えている。
Cooper Dペースマンに搭載される2.0L・直列4気筒ターボ・ディーゼルエンジンは、コモンレール直噴、可変ジオメトリー・ターボチャージャー等を採用し、2.5Lクラスのガソリン・エンジン以上の270Nmの最大トルクを発生。燃費は16.3km/Lで従来のガソリンエンジン搭載モデルと比べ約16%向上している。ポスト新長期規制をクリアしたクリーン・ディーゼルのため取得税および重量税は免税、自動車税については75%減税が適用される。
またMINI Cooper S Pacemanに搭載されているガソリンエンジンも改良され、最高出力が190psと従来エンジンより出力アップし、燃費は17.1km/Lと約6%向上した。
デザインは一目でMINIとわかる6角形のラジエーター・グリルのデザインを刷新し、Cooper SにはSのロゴをあしらうなど、Cooper S、Cooperそれぞれのキャラクターにマッチしたフロントマスクとしている。ヘッドライトは、今回Cooper Sは内部の色をブラックに変更し、さらに周囲を囲むフレームは、新たに光沢のあるブラック仕上げが選択できるようになり、スポーティさを強調。
インテリアは、メーターの文字盤を従来の白から黒系のアンスラサイトに変更することでインテリアの雰囲気を引き締めている。また、インストルメントパネルにもフィニッシャーを新装備している。そして装備を充実させながら価格を見直している。
BMWジャパン・MINIディビジョン本部長のフランソワ・ロカ氏は、「我々は日ごろから”Only MINI can do”(MINIしかできない)というフレーズを使っていますが、日本のプレミアムコンパクトのセグメントに初めてクリーンディーゼルを導入することになりました。我々はこのディーゼル導入に非常に自信を持っています」と語っている。
クルマのキャラクターから考えて、今後はMINIクロスオーバー、MINIペースマンはディーゼルエンジン搭載車がメインになると予想される。