2013年1月31日、BMWジャパンはMINIブランドの中でユニークなシューティングブレーク・コンセプトを採用したMINI Clubman(ミニ・クラブマン)を2シーターに変更し、ラゲッジスペースを最大限に活用できるMINI 「Clubvan(クラブバン)」を、同日から発売すると発表した。クラブバンは商用車ではなく、新たなライフスタイルを主張したクルマと位置付けられる。
MINIシリーズに新たに加えられた「クラブバン」は1960年?80年頃に作られた「Mini バン」にインスパイアされたモデルだ。すでに販売されている「クラブマン」はやはり同年代の「Mini カントリーマン」を再現したモデルだが、今回発売されたクラブバンは、クラブマンをベースにしている。
クラブマンは通常の3ドアハッチバックのMINIの全長を約24cm延長し、後席の足元スペースを8cm拡大した4人乗車モデルだが、クラブバンは2座席とし、後方を大きな、容量860Lのラゲッジスペースとしている。かつてのバンは商用車として設定されたが、このクラブバンはワゴン仕立てで、ラゲッジスペースもしっかりした内装を備えている。
クラブマン同様に観音開きのテールゲートと、運転席ドア後方にある後ろヒンジのクラブドアにより、ラゲッジスペースにアクセスしやすくなっている。クラブバンのエクステリアは、ルーフ、ミラーキャップ、Cピラー全体をボディと同色にし、かつ、リヤ・サイドウィンドウもボディと同色にすることでクラブバンの存在感をアピールしている。リヤ・サイドウインドウはクラブマン同様のガラスの内外に樹脂パネルを貼り付けており、板金パネルではない。
フロントシートとリヤ・ラゲッジスペースとの間は下部がアルミ製プレート、上部がステンレス製グリルの頑丈なパーティションウォールで仕切られている。
またクラブバン専用デザインの15インチアルミホイールも装備し、エンジンは1.6Lのクーパー仕様、トランスミッションは6速ATのみの設定となっている。
BMWジャパンでは、MINI クラブバンをトレンドセッター、新たなライフスタイルの演出手段と位置付け、それ以外では企業の宣伝・プロモーションカーなどでの使用を想定しているという。実際にMINIとコラボレーションしているスポーツ用品メーカーの「プーマ(PUMA)」はさっそくコーポレートカラーに塗装し、今春からランニングスポ-ットを中心に全国を巡回するという。